ちょっとディープな生物の世界

【ブルーバックス】生物に関する幅広い知識を持ちたい人向け!おすすめ面白い生物本

ブルーバックスは最強科学本

ブルーバックスは子どもから大人までの幅広い層をターゲットにした講談社が出版している新書です。著名な研究者も多く執筆している&安いという、最強の科学本です。ブルーバックスの中でも特に面白いおすすめの本を紹介します。

進化とは何だろうか

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日本の進化学の第一人者である長谷川眞理子さんが執筆された本です。NHKなどのメディアにも多数出演されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。「進化」という生物の現象を、超平易な言葉で幅広くまとめてくださっています。

新しい免疫入門 自然免疫から自然炎症まで

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講談社
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ドイツの最も権威あるロベルトコッホ賞を受賞した審良静男さんが著者です。免疫反応の全体像がわかるように構成されており、超複雑な免疫機構を理解する手助けとなる一冊です。

新しい発生生物学―生命の神秘が集約された「発生」の驚異

細胞分化に関わるタンパク質「アクチビン」の発見者である浅島誠が著者です。教科書にも掲載されています。この本を読むと、受精卵から細胞分裂を経て個体が発生するというメカニズムの精巧さに驚愕させられます。

巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト

これまでのウィルス観は、細胞よりも小さい遺伝子入りのカプセルであり非生物としてみなされてきました。しかし、近年の研究により、小さな単細胞生物よりもサイズが大きく、遺伝子数も多い巨大ウィルスが発見されたことにより、ウィルスの生物学的位置づけが見直され始めています。この本では、かつてはウィルスはリボソームではないシステムを使って、タンパク質合成などを行っていたのではないかとも提言しています。

光合成とはなにか―生命システムを支える力

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講談社
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高校生物では単なる暗記領域になってしまいがちな光合成を、呼吸とのシステムと関連付けながら平易な言葉で解説する一冊です。著者曰く、「呼吸に光変換ユニットをくっつけたものが光合成であると言ってもおかしくないぐらいです」とのこと。著者は東京大学准教授で、「光合成の森」というサイトも作成しています。

単純な脳、複雑な「私」

若手天才脳科学者が脳についての思い込みをぶっ壊していく一冊です。例えば、自分が行動を起こす前に、脳がすでにその決定を行っており、その理由は後付けのものである等々…衝撃的な事実を教えられます。

DNA

二重らせん構造発見に至るまでのドラマを描いたノンフィクション作品です。ワトソンとクリックの策略的な一面も見られ、研究が熾烈な競争の中で行われていることを知ることができます。著者はDNA二重らせん構造提唱者、ジェームス・D.ワトソンです。

植物たちの戦争 病原体との5億年サバイバルレース

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講談社
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植物たちは動くことができませんから、病原菌から逃げることはできません。しかし、植物たちは抗生物質やアポトーシス機構を進化させることによって、病原菌に対する抵抗する術を獲得してきました。植物内部でのダイナミックな反応を知ることができる1冊です。

生命のセントラルドグマ RNAがおりなす分子生物学の中心教義

2006年にはRNA干渉(RNAが遺伝子発現を抑制する)についての研究がノーベル賞を得ました。生命が誕生した初期はRNAワールドであったと考えられているように、RNAは生命現象の最も根幹を担う物質です。そんなRNAの役割について、簡潔に平易な言葉で説明されています。

からだの中の外界 腸のふしぎ

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講談社
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近年熱い腸内環境についての本です。腸は年間1トンもの食料を消化し、1億個のニューロンを有し、そして100兆~1000兆もの腸内細菌との共生の場でもあるという、極めて異質な臓器です。著者はそのニューロンの多さから腸を「第二の脳」と呼んでいます。

カラー図解 古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史

古代生物関連の書籍で売れまくっている土屋健氏(元Newton記者)の著作です。前恐竜時代の生物がどのように変化を遂げていったのか、その壮大なストーリーを俯瞰的に学ぶことができます。

進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

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これまでの医学はいかに病気を治すかでしたが、「ダーウィン医学」はそもそも何故病気になるのかに焦点を当てた学問です。進化の歴史を念頭に置きながら、ヒトが甘いものや脂肪を好む理由やうつ状態の有効性などを解説しています。病気への見方が変わる一冊です。

 地球をめぐる不都合な物質 拡散する化学物質がもたらすもの

化学物質が地球環境に与える影響を網羅している一冊です。水銀やヒ素などの重金属、マイクロプラスチック、PM2.5等がどのように拡散され、どんな影響を生命に与えるのか、丁寧に解説されています。

細胞の中の分子生物学 最新・生命科学入門

いわゆるセントラルドグマについて丁寧に解説している一冊です。DNAの転写、タンパク質形成、タンパク質を立体構造化するシャペロン、ミトコンドリア・リボソームなどの小器官における分子の動きを平易な言葉で解説しています。

生命を支えるATPエネルギー メカニズムから医療への応用まで

「エネルギーの通貨」とも呼ばれるATPにテーマとした一冊です。ATPに関することだけで本が1冊埋め尽くされており、読後にはATPに関する知識がかなり深まります。ATP合成方法はもちろんのこと、その使用用途やATPに関わる病気についても触れられています。

ミトコンドリア・ミステリー 驚くべき細胞小器官の働き

ミトコンドリアに一生を捧げた研究者の情熱が込められた一冊。著者である林純一氏はミトコンドリア遺伝子が完全に母由来の遺伝子であることを証明した人物でもある。ミトコンドリア遺伝子の突然変異が細胞の癌化に関与しているとの説を否定したり、一方でミトコンドリア遺伝子の突然変異がミトコンドリア病の原因であることを突き止めたりなど、ブルーバックスには珍しく専門的な研究成果を十分に紹介している。

エピゲノムと生命 DNAだけでない「遺伝」のしくみ

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エピゲノムとは遺伝子修飾という意味です。同じような遺伝子を持っていたとしても、発現率の差などによってその細胞の性質に大きな違いを生じさせることが可能です。これをエピジェネティクスと呼びますが、エピジェネティクスの情報が全て集めたものをエピゲノムと言います。つまり、遺伝子や非コード領域全て集めたものを「ゲノム」と呼んでいるのと同じです。DNAは単なる静的な情報でないことを改めて知らされます。

森が消えれば海も死ぬ 第2版 陸と海を結ぶ生態学

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講談社
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当たり前と言えば当たり前なのですが、森が豊かなになれば海も豊かになるということを科学的に述べている一冊です。このテーマは島国であり漁業が盛んな日本にとっては死活問題でしょう。漁業高が低下している現在だからこそ、海だけではなく森にも注目する必要があります。

分子からみた生物進化 DNAが明かす生物の歴史

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分子レベルから見た生命の進化の軌跡を辿っています。化石としては残っていなくとも、私たちの体に残っているDNAにはその変化の跡が見られます。それを1つ1つ丁寧に追うことで、生物進化の歴史が見えてきます。内容的には専門的なことも多いのですが、最新の研究をなるべく平易な言葉で語ろうとされていることが感じ取れます。

「退化」の進化学 ヒトにのこる進化の足跡

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人類に残っている退化器官を研究することで、逆に進化の歴史が見えてきます。例えば耳小骨はサメの顎が退化したものではないかなど、今まで考えもつかなかったことが骨格の比較研究から明らかになります。著者は骨の比較解剖学・機能形態学の専門家です。

心はどのように遺伝するか

双子の比較研究をベースとして「心は遺伝するか」について論じています。結論としてはYESかNOで答えられるほど単純ではないよ、ということです。もちろん親からは心的要因となる遺伝子も継承しますが、環境等によってその発現等は左右されます。ハード部分とソフト部分の相互作用によって心は形成されている、そんなことを再確認する一冊です。

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