ちょっとディープな生物の世界

【動物虐待】Badger baiting(直訳:アナグマ餌・アナグマいじめ)とは?

イヌにアナグマを殺させる娯楽

アナグマは通常はおとなしい生き物ですが、追い詰められた時や脅威を感じた時には、信じられないほど狂暴化し、必死の抵抗を示します。その習性を利用して、Badger baiting(直訳:アナグマ餌・アナグマいじめ)という「スポーツ」がイギリスとアイルランドで行われていました。

Badger baitingの方法

アナグマに犬の餌をつけてから放ち意図的に犬に襲わせました。戦いの後はアナグマは確実に死亡しますが、アナグマの抵抗によって犬も重傷を負うことが多々ありました。19世紀になってからは、Badger baitingはドッグファイトに代られましたが、一部の田舎では娯楽として残り続けました。

Badger baitingの問題

Badger baitingは動物虐待であることは言うまでもありません。アナグマの爪や牙によって犬が致命傷を負うこともあっため、アナグマの爪を切ったり、牙を抜いたり、また動きを制御するために後ろ脚を傷つけたりすることも行われました。

Badger baitingは現在は禁止されている

1835年にはイギリスで動物虐待法により非合法化されました。また、1911年の動物保護法に基づき、イギリスでは完全に禁止される形となりました。

現在も密かに行われている

170年以上違法であったにも関わらず、アナグマの餌やりは、今日に至るまで、イギリスとアイルランド全体で密かに行われてきました。2009年2月、Sunday Timesはアナグマの餌付けが組織的に行われていることを報道しました。

2018年、デビッドトーマスはBadger baitingを行ったとして22週間の刑を科され、彼の共犯者は20週間の刑を宣告されました。また、犯罪組織がアナグマの販売に関わっているとの報告もあります。

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