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メニエール病とは?その症状と原因

メニエール病とは

メニエール病は世界が回っているんじゃないかと思えるぐらいのめまい、難聴、耳鳴りが特徴的な病気です。内耳の中のリンパ液に問題が生じることによって起こります。

メニエール病が発生する仕組み

内耳は3層に分かれています。うずまき管の構造を見たことがある人は、想像しやすいかもしれません。この構造は半規管においても同様です。中央に位置する空間を中央階(下画像の黄緑の領域)、中央階の上に位置する空間を前提階(下画像の上の水色領域)、下に位置する空間を鼓室階と呼びます(下画像の下の水色領域)。

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それぞれの階はリンパ液で満たされていますが、その種類が異なります。中央階はカリウムを多く含んだ内リンパ液であり、その他の階はナトリウムを多く含んだ外リンパ液です。

中央階において、リンパ液が過剰に溜まると(この状態を水腫と言います)、階を隔てていた膜が敗れて内リンパ液と外リンパ液が混ざります。これにより、平衡感覚を司る細胞が化学的な刺激を受け、強いめまいが生じます。膜は比較的短時間で修復されますが、そのうちまたリンパ液が溜まって破裂を繰り返します。

治療方法

水腫を起こさないように薬物療法が行われています。重症の場合には、内リンパを解放する手術や、前庭神経を切断する手術が行われます。

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