ちょっとディープな生物の世界

日本にいるミジンコは北アメリカから来た4匹が増えた外来種

どうやってか日本にやってきて増えた生物「ミジンコ」

photo by wikipedia.org

東北大学はミジンコの細胞核のDNAとミトコンドリアDNAを解析した結果、「日本に生息しているミジンコはアメリカから来た4匹が単為生殖によって増えたもの」だと結論づけました(2015年)。

東北大学はミジンコの細胞核DNAとミトコンドリアDNAの解析を行いました。その結果、母親から子どもへ直接受け継がれるミトコンドリアDNAには4つの種類があり、北米のミジンコと似ていることがわかりました。また、細胞核DNAからは、日本には生息していない北米産ミジンコとの雑種であることがわかったそうです。

また、細胞核には、核遺伝子型が1つしかなく、国内で有性生殖を行っていないことがわかりました。①遺伝的に北米産ミジンコと同じ、②北米産ミジンコとの雑種だが、国内で有性生殖をした形跡がない、このことから「日本に生息しているミジンコはアメリカから来た4匹が単為生殖によって増えたもの」だと結論づけました。

4タイプのうち2タイプは最近日本に来たもので、残りの2タイプは700~3000年前に日本に来たものだそうです。最近やってきたものについては外来魚の放流の時に混ざったと考えられますが、古い2タイプについてはどうやって日本に来たのか謎なんだそうです。

 

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