ちょっとディープな生物の世界

[論述]DNA合成阻害剤とDNA量

問題

ある植物の根端分裂組織を取り出し、寒天培地で培養すると、細胞塊を形成することに成功した。この細胞塊をDNA合成阻害剤を加えた培地に移し培養した。それぞれの細胞で、1細胞あたりのDNA量はどのような値(1倍、2倍など)に落ち着くか、説明せよ。 

解答例

DNA合成阻害剤はS期のDNA合成の際に働く。S期にある細胞はDNAが合成できずにDNA量は1倍である。G2期、M期にある細胞は、細胞分裂を終えたあとに、S期で止まってしまうので、最終的に培地の細胞が持つDNA量は1倍に落ち着く。 

 細胞周期

2 COMMENTS

江畑順子

細胞周期のS期を阻害する薬剤を投与された場合の細胞周期はどうなりますか。

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管理人

コメントありがとうございます・w・

S期はDNA合成をする期間なので、DNA合成が進まないとG2期に移行できません。
そのため、S期を阻害する薬剤を投与すると、培地の細胞全ては、そのうちDNA量が一倍になると考えられます。

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