ちょっとディープな生物の世界

[論述]DNA熱変性と急冷

問題

メセルソンとスタールはN15のみを含む培地で細胞を培養し、DNAに含まれるN(窒素)をN15とした細胞を作った。さらにその細胞をN14を含む培地で培養した。N14の培地で1回細胞分裂を行った細胞からDNAを取り出し、100度の熱を加え、5℃に急冷し、DNAを塩化セシウム溶液中で平衡密度勾配遠心することによって、密度に応じて分離した(密度に応じて異なる層が形成される)。何種類の密度の異なる層ができるか説明せよ。 

解答

N14の培地で1回細胞分裂した細胞のDNAは、N15が含まれる鋳型DNA鎖とN14が含まれる新生鎖によって構成されている。100℃に熱することによって塩基間の結合が切れる。また、急冷することによって再結合して2本鎖に戻ることができないので、N15が含まれるDNA鎖と、N14が含まれるDNA鎖の2種類の密度の層が観察できる。

 メセルソン

遠心分離にかけると、重いものほど底にいく。http://nichalittlestar.blogspot.jp/

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