実験

血液凝固の観察

目的

ブタの血液を用いて、血液の凝固反応を観察する。

血餅

準備

  • 試料:ブタの血液(屠蓄場に頼んでもらう。その際にクエン酸ナトリウム溶液を予め試験管に血液:クエン酸ナトリウム溶液=9:1の割合で準備しておく)
  • 器具:試験管等
  • 試薬:3%クエン酸ナトリウム溶液、0.03mol/L CaCl2水溶液

実験方法

  1. クエン酸ナトリウムで処理した血液に、0.03mol/L CaCl2を3ml加える。
  2. できた血餅を観察する。

結論

クエン酸ナトリウムは血中のカルシウムイオンと反応し、クエン酸カルシウムを形成する。そのため、カルシウムイオンが除去され、血液凝固が進まない。そこに、CaCl2を加えると、血液凝固の反応が起こる。

血液凝固

参考 



カエルの心臓の観察

目的

心臓には洞房結節(ペースメーカー)と呼ばれる神経の節があり、拍動の指示を行っている。ペースメーカーに拍動の早さ等の命令をするのは、延髄である。延髄から切り離されても、ペースメーカーがある限り、心臓は拍動し続けることを確認する。以下心臓画像有り、閲覧注意。

カエル

準備

  • 試料:カエル(生きたもの)
  • 器具:解剖ばさみ(百均のキッチンばさみでも十分に代用可)
  • 試薬:ジエチルエーテル(麻酔)

実験方法

  1. カエルを密閉した容器に入れ、ジエチルエーテルを含ませたティッシュも入れておく。しばらくすると、動かなくなる。
  2. カエルを解剖し、心臓部分を取り出す。この際に、心臓を傷つけないよう大きめに切り出す。
  3. しばらくの間、拍動を確認する。

結論

拍動はペースメーカーによって引き起こされ、脳の延髄は拍動の早さの調節を行うだけである。

洞房結節
ヒトのペースメーカーhttps://kotobank.jp/

カエル心臓
カエルの心臓は2つの心房と1つの心室でできているhttp://karapaia.livedoor.biz/

参考 


イカの解剖

目的

イカを解剖し、目のレンズ、えら、肝臓、心臓、直腸、墨汁嚢、血液の色(ヘモシアニンを使用しているため赤くない)を確認する。

イカの解剖

準備

  • 試料:スルメイカ(できるだけ大きくて新鮮なもの、冷凍でも可)
  • 器具:百均のキッチンばさみ(意外とよく切れる)
  • 試薬:色水(赤インク)

実験方法

  1. スルメイカを動画の通り解剖していき、それぞれの部位を観察する。
  2. 口から色水を流し込み、食道を通る様子を観察する。
  3. 時間があったらおいしくいただきましょう。

結論

イカは頭に手足が生えている奇妙な生物である。血は赤くなく青い(ヘモシアニン)。しかし、基本的な生命維持のシステムは他の生物と変わらない。

ヘモシアニン

参考 


ペーパークラフト「DNAを作ろう」

目的

DNAの立体構造を手を動かしながら体験的に理解する。単元の導入として楽しめる。

準備

DNAの立体構造の型紙
http://www.k4.dion.ne.jp/~soilshop/papeclaft_dna3.html

実験手順

型紙を切り取り、貼り付け、作成する。

dna

結論

簡単にDNAの立体模型が作れる。

DNA
イメージ 

参考 


 

ユスリカの染色体(パフ)観察

目的

ユスリカのだ腺の染色体は巨大(普通の100~150倍)であることが知られている。これは、だ腺の上皮細胞では、DNAが複製されるが、複製された後も染色体が分離せずに、複製のたびに並列に並んでいくためである。染色体を観察し、さらにmRNA合成が行われている(DNAのクロマチン構造が解かれている)パフの領域も確認する。

アカムシ

準備

  • 試料:ユスリカの幼虫(釣り具店で「アカムシ」として生きたものが販売されている)
  • 器具:顕微鏡等
  • 試薬:酢酸オルセイン溶液

実験手順

  1. ユスリカの頭を柄つき針で抑え、ピンセットで胴体を引っ張る。すると、頭とだ腺(透明でハート型)のみが残る。白いものは脂肪であるので混乱しないようにする。
  2. 酢酸オルセイン溶液を1滴垂らし、5分間放置し、染色する。
  3. プレパラートを作成し、観察する。

結論

巨大染色体と、遺伝子が発現している領域であるパフ(膨らんでいる部分)が確認できる。

染色体

参考



酵素アミラーゼの性質確認

目的

アミラーゼはだ液に含まれるデンプンを分解する酵素である。その作用を確認する。

amiraze
アミラーゼ 

準備

  1. 試料:だ液
  2. 器具:ビーカー2つ
  3. 試薬:0.1%デンプン水溶液、ヨウ素液

実験方法

  1. 0.1%デンプン水溶液を20mlほど口に含み唾液と混ぜ合わせてから、吐き出して採取する。
  2. 吐き出したデンプン水溶液と、何もしていないデンプン水溶液それぞれにヨウ素液を加え、色の変化を観察する。

結論

吐き出したデンプン水溶液は青紫色にはならない(ヨウ素液の色の茶色にはなる)が、何もしていないデンプン水溶液はヨウ素デンプン反応によって青紫色になる。アミラーゼがデンプンの結合を切ったことがわかる。

参考



 

酵素カタラーゼの性質確認

目的

カタラーゼの働きそのものと、どのような条件の下で酵素が働くのかを調べる。また、無機触媒である二酸化マンガンと比較し、酵素の性質を理解する。

カタラーゼ
カタラーゼ(タンパク質)http://eprots.protein.osaka-u.ac.jp/

準備

  • 試料:鳥の肝臓
  • 器具:試験管、バーナー等
  • 試薬:二酸化マンガン、過酸化水素、10%塩酸

実験手順

  1. 過酸化水素を1mlずつ試験管6本に入れる。
  2. 試験管に入れるために次のものを準備する。①肝臓片、②煮沸した肝臓片、③10%塩酸1ml+肝臓片、④二酸化マンガン、⑤煮沸した二酸化マンガン、⑥10%塩酸1ml+二酸化マンガン
  3. それぞれを過酸化水素水の入った試験管に入れ、様子を観察する。

結論 

  1. 細胞にはカタラーゼと呼ばれる酵素が含まれており、過酸化水素を酸素と水に分解する働きを持つ。
  2. 過酸化水素を酸素と水に分解した試験管は、①、④、⑤、⑥を入れた試験管である。
  3. 酵素はタンパク質であるため、熱、酸・塩基の影響によって構造が壊れてしまう。 そのため①のみ酵素として正常に働く。
  4. 二酸化マンガンは、無機触媒として働くため、熱や酸・塩基の影響を受けない。 

参考

タンパク質の変性観察

目的

タンパク質の熱変性は想像しやすいが、酸・塩基によっても変性が起こることを確認する。

変性

準備

  • 試料:鶏肉
  • 器具:シャーレ等
  • 試薬:6mol/L塩酸、6mol/L水酸化ナトリウム(強酸・強塩基ならばなんでもよい)

実験手順

  1. シャーレに2つに鶏肉を準備し、それぞれ塩酸、水酸化ナトリウムをかけて観察する。

結論

まるで茹でたかのような色へと鶏肉が変化する。これは、タンパク質の立体構造が崩れたためである。

鶏肉
肉を料理するとなぜ褐色になるのか、その理由は以下から。Why Red Meat Turns Brown When Cooked

肉を加熱すると赤色から茶色などの暗褐色に色が変わる現象には、ミオグロビンというタンパク質が関係しています。これは筋細胞に酸素を蓄えておく働きのあるタンパク質で、赤血球に酸素を格納するヘモグロビンに非常に似た性質を持っています。

ミオグロビンは、連続して体を動かす際、筋肉にすぐさま酸素を供給してくれる不可欠な物質です。では、生肉を料理して肉が茶色っぽくなる現象に、ミオグロビンはどんな関係があるのでしょうか。

肉の色が調理によって変色するのは、ミオグロビンに含まれるの鉄の原子が酸化することによって起こります。肉を調理する前にミオグロビンが酸素にさらされると、鉄の原子の酸化レベルはおよそ+2程度を示します。この時ミオグロビンは酸素分子(O2)と結びつき、明るい赤色になります。牛肉や豚肉の生肉が赤い色をしているのは、動物の血液によるものではなく、タンパク質の酸化によって赤い色になっていたというわけです。

肉を調理すると、この鉄の原子は電子を失い、酸化のレベルが+3程度まで上昇して、だんだん肉自体の色が茶色になっていきます。一方、鶏肉などの白っぽい肉はミオグロビンの含有量が牛肉や豚肉に比べてずっと少ないので、赤身の肉のように暗褐色にはなりません。実際、ミオグロビンの値は、白身肉と赤身の肉の違いを判断する主な要因のうちの1つです。

参考 


 

体細胞分裂観察

目的

タマネギの根の先にある根端分裂組織を観察し、体細胞分裂をしている細胞を見つける。

細胞分裂

準備

  • 試料:水につけておいたタマネギ
  • 器具:顕微鏡、柄つき針
  • 試薬:酢酸カーミン液、3%塩酸20ml、お湯

実験方法

  1. タマネギの根の先を5mmぐらいに切る。
  2. ビーカーに3%塩酸20mlを加え、タマネギの根を入れ、60℃の湯煎で温める。
  3. タマネギの根をスライドガラスに置き、針の先でよくほぐす。
  4. 酢酸カーミン一滴を垂らし、5~10分経った後にプレパラートを作成し、観察する。

結論

  1. 塩酸は細胞壁同士の結合を破壊し、ほぐれやすくするために用いる。
  2. 植物は体の決まった部位でしか細胞分裂は起こらないため、根端を用いた。運が良ければ染色体が別れている細胞を発見できる。他の分裂組織は茎頂分裂組織と形成層である。

参考 


シロアリの共生生物の観察

目的

シロアリの腸内に住む共生生物(微生物)を観察し、一つの個体が様々な生物の協力によって成り立っていることを知る。低倍率でもかなり観察できる。

シロアリ共生生物

準備

  • 試料:シロアリ
  • 器具:顕微鏡等
  • 試薬:グリセリン(微生物の動きを鈍らせる)

実験方法

  1. シロアリの腹部を潰し、スライドガラスに擦りつける。
  2. グリセリンを一滴垂らし、プレパラートを作成し、観察する。

結果

様々な種類の共生微生物を観察することができる。

 

参考