ライガーとは?
ライガーはオスのライオンとメスのトラを交配させて誕生させた雑種です。自然界ではライオンとトラの生息地は離れているため交配は起こりません。人工飼育下のみで誕生する生物です。
体重は約450kg、体長は4mに達し世界最大のネコ科の動物になります(シベリアトラでも最大300kg)。異種交配によって成長阻害遺伝子が欠如するために巨大化が起こると考えられています。
ライガーは先天的な疾患(心臓病・腎臓病)を持つケースが多く、癌や骨腫が多発するなど生物種として不安定です。大人になる6歳まで生存できる個体は少なく、倫理的観点からライガーの作成は現代では行われていません。
ライガーのオスは生殖不能ですが、メスは稀に別のオスのライオンやトラと子どもを残すことができます。しかし、生まれた子どもは生殖能力を持ちません。
ライガーは19世紀に欧州で盛んに作られてきましたが、学術的な意味からというよりもサーカスなどでの見世物のとして利用されてきました。日本国内でも木下サーカスがライガーを所有していました。
ちなみにメスのライオンとオスのトラを掛け合わせたものはタイゴンと呼び、トラの特徴が強くでます。