40℃以上になると痛覚が働くから
皮膚には様々な受容器があることが知られており、触覚、圧覚、冷覚、温覚、痛覚などの感覚を生み出します。
温度に関して働く受容器は冷覚と温覚ですが、これらがよく働くのは16~40℃の間です。それ以下、それ以上の温度になると、痛覚が反応し、痛みとして感じるようになります。
痛みを感じる仕組み
痛点は衝撃によって周囲の細胞が死滅することによって放出される物質が痛点の細胞を刺激し、活動電位を発生させています。他の感覚点の細胞においても、それぞれの刺激がスイッチとなり、活動電位が発生します。
指先を針で刺したとします。そのとき、刺した部分の細胞は壊れてしまいます。すると、その細胞から、カリウムイオンやセロトニン、アセチルコリンといった「発痛物質」が出ます。この物質が知覚神経の末端(自律神経終末)に達すると、その刺激は今度は電気信号という形に変化して、「脊髄」と「視床」という部分を経て、大脳皮質の「体性感覚野」に届きます。この体性感覚野では、痛みの信号がどこから来たかによって、それぞれに対応する神経細胞が反応します。こうしてはじめて「右手の人差し指が痛い!」などの感覚が生じるのです。