Mathオブジェクトとは
Mathオブジェクトには、計算に関する多くのメソッドや定数のプロパティが登録されています。Mathオブジェクトは書き換えが不可能なので(円周率などは書き換えてはいけない)、読み取り専用のオブジェクトです。そのため、Dateオブジェクトとは違い、Mathオブジェクトはインスタンス化(初期化)する必要がありません。
円周率を表示する
Mathオブジェクトには8つのプロパティが定義されていますが、PIはその1つです。円周率の値が保存されています。
console.log(Math.PI);
小数点を切り捨てる
floor( )はMathオブジェクトのメソッドの1つです。( )内の値の小数点以下を切り捨てます。「3」と表示されます。
console.log(Math.floor(Math.PI));
小数点〇桁で切り捨てる
floorメソッドでは小数点第一位を切り捨てることしかできません。そのため、初めに10の〇乗を掛け、floorで小数点以下を切り捨てた後に、また10の〇乗で割ってやりましょう。
function pi (number, digit){
const move = 10 ** digit;
//10のdigit乗という意味
return Math.floor(number*move) / move;
//円周率を10のdigit乗して、小数点を切り捨てた後で、さらに10のdigit乗で割る。
}
console.log(pi(Math.PI,4));
結果は、3.1415となります。
「**」は下のように、aをb乗する処理をします(aをb回掛ける)。
a ** b
Mathオブジェクトのプロパティ
代表的な3つのプロパティを紹介します。
Math.PI | 円周率 |
Math.SQRT1_2 | 1/2の平方根 |
Math.SQRT | 2の平方根 |
Mathオブジェクトのメソッド
代表的なメソッドを紹介します。
Math.abs(x) | xの絶対値 |
Math.ceil(x) | xの小数点以下を切り上げる |
Math.cos(x) | xのコサイン |
Math.sin(x) | xのサイン |
Math.max(x,y,z…) | x,y,z…のうち最大の数を返す |
Math.min(x,y,z…) | x,y,z…のうち最小の数を返す |
Math.random | 0以上1未満の乱数 |
Math.round(x) | xの小数点以下を四捨五入 |