ちょっとディープな生物の世界

肝臓の働き

肝臓とは

肝臓は人体の中で最も大きな内臓であり、代謝において最も重要な働きをする器官である。

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肝臓と血管

肝臓に入ってくる血管は肝動脈の他に、消化器官から直接つながっている門脈(肝門脈)がある(下画像)。門脈は静脈である。門脈には消化器官で吸収されたグルコースなどが豊富に溶けている。

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肝臓の小ユニット(肝小葉)

肝臓は50万個の肝小葉と呼ばれる構造からなり、肝小葉は50万個の肝細胞からできている。

門脈や肝動脈から入ってきた血液は肝小葉を通り、肝小葉中央の中心静脈に集められ、肝静脈へと送られる。肝小葉を通る際に、様々な化学反応が起こる。

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肝臓の働き

肝臓には心臓から送られる血液の1/3が流入する。肝臓の働きは以下のようにまとめられる。

①解毒作用

アルコールを分解してアセトアルデヒドとし、最終的に水、二酸化炭素にする。アセトアルデヒドが体内に残ると二日酔いとなる。

②血糖量の調節

グルコースをグリコーゲン(下画像)として貯蔵、またはグリコーゲンをグルコースとして血液に放出し、血糖量を調節する。グリコーゲンとはグルコースが多数結合した物質である。

グリコーゲン

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③タンパク質の合成・分解

アルブミン血液凝固に関するタンパク質を合成・分解する。アルブミン(下画像)は肝臓のみで合成されるタンパク質で、浸透圧保持や、血液中の物質と結合して組織に吸収されるのを防いだり運搬したりなどの役割を持つ。

アルブミン

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④尿素の合成

アンモニアオルニチン回路によって尿素に変える。オルニチン回路は肝細胞のミトコンドリアと細胞質基質で行われる化学反応回路である。

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⑤赤血球の破壊

古くなった赤血球を破壊する。ヘモグロビンはビリルビンに変えられ、胆汁の材料になる。

⑥体温の維持

様々な化学反応によって発熱し、体温維持に貢献している。

⑦胆汁の生成

胆汁を生成し、胆のうから十二指腸に分泌する。脂肪の消化を促進する働きを持つ(下画像はGIF)。肝臓でできた不要な物質や赤血球の分解産物を体外に排出する役割を持つ。

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肝臓機能の覚え方

次のような覚え方がある。

に・・・尿素生成
げ・・・解毒作用
た・・・胆汁生成
ぶ・・・ブドウ糖貯蔵
た・・・蛋白質生成

4 COMMENTS

MASAMUNE

静脈の定義について質問があります。
前項の「体液の循環」の説明から
血液は動脈からスタートして、静脈をゴールとしてループしている
と認識しましたが、
肝臓の場合、大脈と静脈(門脈)が肝臓に繋がっていると書かれています。
これは肝動脈と門脈がAND回路のように肝臓に繋がっているということでしょうか。
またどのような定義の元、血管が動脈と静脈に分類されるのでしょうか。
(血液のループする地点によって分類されるのか、溶けている物質によって分類されるのか。)

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管理人

>MASAMUNEさん
お返事遅れて申し訳ありません。
私の認識では、動脈→毛細血管(ガス交換)→静脈というイメージがあります。
肝動脈も毛細血管を経て、静脈に繋がるものと思います。
また、動脈と静脈は血管の構造的にも違いがあるので、そういう点でも区別できるかもしれませんね(動脈の壁の筋肉は厚い)。

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Ray

I read if all arteries were set end to end could reach around the world.

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