植物の組織
植物の組織は、分裂組織、表皮組織、柔組織、機械組織、通道組織の5種類がある。
- 分裂組織:細胞分裂が行われる。
- 表皮組織:植物体の表面を覆う。
- 柔組織:表皮組織よりも内側の柔らかい部分。
- 機械組織:植物体を支える強度を持つ。
- 通道組織:栄養や水の通り道。
ちなみに、葉、茎、根、花などは組織が集まった器官である。植物の個体を分解していくと次のようになる。
個体 ⇒ 器官(葉、茎、根、花) ⇒ 組織(分裂、表皮、柔、機械、通道)⇒ 細胞
分裂組織
分裂組織は細胞分裂が盛んに行われる組織である。茎頂分裂組織、根端分裂組織、形成層などの種類がある。茎頂分裂組織・根端分裂組織では伸長成長(縦の成長)が行われ、形成層では肥大成長(横の成長)が行われる。
茎頂分裂組織
名前の通り、茎のてっぺんにある分裂組織である。
根端分裂組織
根末端は根冠によって保護されているため、少し内部に入ったところに根端分裂組織がある。
表皮組織
表皮組織は、表面を覆う組織であり葉緑体を持たない。しかし、気孔の孔辺細胞は表皮組織であるが葉緑体を持っている。
柔組織
柔組織は皮層や髄などの貯蔵組織や、柵状組織や海綿状組織などの葉で光合成と呼吸を担う組織がある。
葉の柵状組織・海綿状組織
葉の断面を観察すると、上部には柵上組織が密に並んで光合成効率を高めている。柵上組織の下に海綿状組織があり、こちらは光があまり当たらないため光合成効率を高める必要がなくスカスカである。
皮層・髄
中心の部分「Pi」が髄、外側の部分「C」が皮層である。ちなみにPが維管束、Xが木部である。下画像ではわかりにくいため、リンク先のページの画像を参考にしていただきたい。
機械組織
機械組織は植物の硬さを維持する細胞である。細胞壁が厚く、木化しているものもある。下画像では、青く染色している箇所が機械組織である。
通道組織
通道組織は道管(被子植物)や仮道管(裸子植物、シダ植物)、師管などの管状の細胞である。道管・仮道管は水が通り、師管は栄養分が通る。仮道管は道管とは違い、細胞と細胞の間にしきり(師板)がある。
下画像の紫色の管の右側が道管、左側が仮道管、青色が師管である。
道管
道管は細胞壁がなく、完全に管状の構造をしている。
仮道管
仮道管では、細胞と細胞のしきりが残っている。
師管
師管には、細胞と細胞の間に師板がある。
運営者様
初めて連絡させていただきます。
株式会社エスプレス・メディア出版 盆栽世界編集部の四宮真吾と申します。
連絡させていただきましたのは、幣誌で「植物生理に基づいた盆栽の培養のススメ」といった内容の連載をやっており、その中で形成層の顕微鏡写真を使いたく探していたところ、こちらのサイトを知った次第です。
形成層の解説の所にある写真が、形成層の位置や薄さなどがよく分かり、格好の画像です。
こちら一点を使用させていただけると大変ありがたいのですが、いかがでしょうか。
掲載の際は御サイト名も付記致します。
ご検討いただけますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
締切が迫っております関係で、明日中にお返事いただけますと大変助かります。
(株)エスプレス・メディア出版 『盆栽世界』編集部 四宮真吾
〒108-0073 東京都港区三田1-1-15
TEL.03-5418-7735 FAX.03-5418-7736
四宮真吾様
コメントいただきありがとうございます。
画像については、引用元を画像下にURLでつけておりますので、著作権者様に直接ご連絡いただければと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。