反射とは
大脳を介さずに行う無意識の行動(反応)を反射と呼ぶ。大脳の代わりに情報処理を行う脊髄、中脳、延髄は反射中枢と呼ばれる。
反射弓
反射は、受容器→感覚神経→反射中枢(介在神経)→運動神経→効果器の通路によって起こる。この通路を反射弓と呼ぶ。
脊髄反射
脊髄が反射中枢として使用される反射である。膝蓋腱反射と屈筋反射がある。
膝蓋腱反射
ヒザ下を叩くと足が前に跳ね上がる反射である。受容器は筋紡錘と呼ばれる筋肉にある神経が絡みついた繊維である。筋紡錘は「筋線維が引き伸ばされましたよ!」という刺激をキャッチする役割を持つ。膝蓋腱反射は介在神経を必要とせず、感覚神経が運動神経と直接繋がっている。
屈筋反射
熱いもの等に触れた時に思わず手を引っ込める反射である。膝蓋腱反射と異なり感覚神経と運動神経の間に介在神経を必要とする。下画像では、右半分が屈筋反射の刺激通路を示している。
中脳反射
中脳が反射中枢として使用される反射である。立ち直り反射、瞳孔反射がある。
立ち直り反射
倒れそうになった時に頭部を水平に戻して体制を立てなおそうとする反射である。
瞳孔反射
光の量によって瞳孔を収縮させたりする反射である。死亡しているかどうかの判定に用いられる(脳幹が機能していなければ確実に死んでいるため)。
延髄反射
延髄が反射中枢として使用される反射である。食べると唾液が分泌される唾液反射がある。