一次リンパ器官・二次リンパ器官とは?
リンパ球を作る器官・分化する器官を一次リンパ器官と呼び、成熟したリンパ球が存在している器官を二次リンパ器官と呼ぶ。一次リンパ器官には骨髄、胸腺があり、二次リンパ器官にはリンパ節、脾臓、粘膜関連リンパ組織がある。
骨髄
造血幹細胞からリンパ球や食細胞を含めた血球全てが作られる。B細胞が分化する。B細胞は骨(Bone)のBである。
胸腺
骨髄で作られた未熟な血球がT細胞へと分化する。T細胞は胸腺(Thymus)のTである。
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リンパ節
組織の病原体や、病原体を取り込んだ樹状細胞などが集まり、免疫応答が起こる場となる。免疫反応が起こると10倍程度まで肥大する(通常は2~3mm)。これが風邪になるとリンパ節が腫れる理由である。
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リンパ球は非感染時には血液とリンパ液を循環している。二次リンパ器官には特殊な構造を持つ静脈があり、リンパ球はここからリンパ器官へと進入することができる。リンパ球は病原体と一定時間接触する時間を持ち、病原体との接触がなければリンパ節から出ていって再び体内を循環する。下画像の緑色の節の部分がリンパ節である。
脾臓
血液中の病原体に対する免疫応答が起こり、抗原を排除する場である。赤い部位と白い部位があり、赤い部位には赤血球が多く存在し、古い赤血球が破壊されている。白い部分には白血球が多く存在する。
粘膜関連リンパ組織
粘膜に存在するリンパ組織である。粘膜から病原体が進入すると、免疫細胞へと情報が伝達され、病原体を排除する反応が誘導される。粘膜に点在するものと、扁桃やパイエル板のように塊として存在するものもある。
パイエル板
パイエル板は小腸の粘膜上皮下に存在する。その上皮にはM細胞と呼ばれる特殊な細胞があり、M細胞は病原体を取り込み、樹状細胞へ受け渡し、免疫応答を開始させる。
脾臓の説明
城部位←白い部位の変換ミスではないでしょうか
ご指摘いただきありがとうございます。
誤字訂正いたしました。今後ともよろしくお願いします。