巨大ウィルス「ママウィルス」に寄生するウィルス
ママウィルスとは現在見つかっている中でも3番目に大きいウィルスで、アメーバに感染します。そのゲノムの大きさは約120万塩基対、遺伝子数は約1000個にもなります。
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そんなママウィルスに「寄生」するのがスプートニクヴィロファージと呼ばれるウィルスです。このウィルスはママウィルスの遺伝子によって合成されるたんぱく質を利用して増殖し、さらにママウィルスの増殖は阻害します。下画像はママウィルス内に存在(寄生)しているスプートニクヴィロファージです。
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実験室におけるA. polyphaga(アメーバの一種) にスプートニクヴィロファージが寄生しているママウイルスを感染させた研究では、70%でママウイルスの粒子の収率が減少し、24時間で溶菌(ママウィルスの増殖によって死亡)する A. polyphaga の数が3分の1となりました。つまり、スプートニクヴィロファージがママウィルスの増殖を阻害したと考えられます。