アンテキヌスのオスは3週間交尾し続ける
アンテキヌス(Antechinus stuartii)は有袋類に分類される生物で、オーストラリアに棲息しています。
アンテキヌスのオスは繁殖期になると3週間連続で交尾をし続けます。最終的に交尾の期間を終えると、アンテキヌスは精根尽きて4~5日後に死んでしまいます。
交尾のデスマーチの始まりです!
なぜ交尾を続けるの?
アンテキヌスの異常とも思える性衝動を引き起こしているのはテストステロンと呼ばれる物質です。テストステロンはヒトにおいても男性ホルモンとして知られており、性衝動を引き起こします。
アンテキヌスの場合には繁殖期になるとテストステロンの濃度が上昇し、3週間食事もなしに交尾を行うことができるようになります。その結果、オスの体内では同時にストレスホルモンも蓄積し、内出血や失明に至ることもあります。
なぜこのような習性を得たの?
異常とも思えるオスの性衝動は、繁殖期の期間を短くすることに役立っています。ある限られた期間にしっかりと交尾をすることによって確実に妊娠をすることができ、その結果、子育ての期間を虫が大量に発生する時期に合わせることができます。
交尾すると死んでしまうアンテキヌスですが、そのうちのアンテキヌスの仲間の2種は絶滅危惧種に指定されており、残り数百匹しか存在していないそうです。命を大切に!