CAM植物では夜にCO2をC4化合物として昼にカルビンベンソン回路が駆動します。もし夜にカルビンベンソン回路を駆動させることができればC4化合物を合成する必要はなくなります。しかし、実際にはカルビンベンソン回路は日光が当たらない場合には駆動しません。
カルビンベンソン回路が光に依存する理由はRubiscoにあります。RubiscoはCO2をカルビンベンソン回路に取り込む酵素です。Rubisco自身は光を感知する仕組みを持っていませんが、細胞に光が当たることによりストロマ(葉緑体内部)のpHやMg2+の濃度が変化し、RubiscoはMg2+と複合体を形成します。この複合体形成によってRubiscoは活性化します。それによってようやくカルビンベンソン回路が駆動します。
夜でもRubiscoが活性化するようには植物は進化しなかったんだね!