コンピュータの五大装置とは?
CPU(制御装置、演算装置)、記憶装置、入力装置、出力装置を合わせて5大装置と呼びます。CPUは別名で中央処理装置とも呼びます。
コンピュータはCPUの主記憶に配置されたプログラムをCPUが順に呼びだして処理しています。このような方式をプログラム格納方式と呼びます。ハードウェア(CPUそのもの)を変更しなくとも、プログラムを変更すれば様々な処理が行えます。
CPUは制御装置と演算装置からなる装置です。制御装置はプログラムの命令を取り出して解読し、他の装置に指示を与えます。演算装置は四則演算、論理演算を行います。
CPUの記憶装置「レジスタ」
CPUの中にはレジスタという高速な記憶装置が備わっています。レジスタにはいくつか種類があります。
命令レジスタ | 主記憶から取り出された命令を格納する。 |
命令アドレスレジスタ | 実行すべき命令のアドレスを保持する。プログラムカウンタとも言う。 |
インデックスレジスタ | アドレス指定に用いるレジスタ。命令のアドレス部を収縮するための増分値を保持する。 |
ベースレジスタ | アドレス指定に用いるレジスタ。命令のアドレス部の値に加えられる基準となるアドレス値を保持する。 |
アキュムレータ | 被演算数と演算結果を一時的に保持する。 |
汎用レジスタ | 特定の機能を限定せずに多目的に使用される。 |
CPUのクロック周波数
コンピュータでは電圧が規則的に高低を繰り返す信号が生成されています。この1サイクルをクロックと呼び、1秒間に南海繰り返されるかをクロック周波数で表します。クロック周波数が高いほど、処理速度も速いと言えます。
コンピュータへの命令:命令部とアドレス部
プログラムは最終的にはコンピュータが理解できる機械語に変換されて実行されます。機械語の命令後には、命令部とアドレス部(オペランド部)で構成されていますが、アドレス部がないものも存在します。
命令実行サイクル
CPUは主記憶装置に格納されている命令を読み出し、他の装置に指示を出します。これを行うのを制御装置と呼びます。また、解読された命令は四則演算や論理演算をを行う演算装置に渡されます。
具体的には命令は次の過程を経ます。
命令実行とアドレス指定
命令実行時にはアドレス指定を行って、実効アドレス(処理するデータが実際に格納されている主記憶装置上のアドレス)を指定します。アドレス指定はアドレス装飾とも呼ばれます。
アドレス指定の方式にはいくつか種類があります。
即値アドレス指定
即値アドレス指定は、命令のアドレス部にデータそのものを格納しています。
直接アドレス指定
直接アドレス指定は、命令のアドレス部の値を格納しています。
間接アドレス指定
間接アドレス指定は、実効アドレスを格納しているアドレスを格納します。
相対アドレス指定
相対アドレス指定は、命令のアドレス部の値と命令アドレスレジスタ(プログラムカウンタ)の値を加算して実効アドレスとします。
インデックスアドレス指定(指標アドレス指定)
インデックスアドレス指定は、命令のアドレス部の値とインデックスレジスタの値を加算して実効アドレスとします。
ベースアドレス指定
ベースアドレス指定は命令アドレスの値とベースレジスタの値を加算して実効アドレスとします。
CPUの高速化
CPUを高速化するにはいくつか方法があります。最も単純な情報処理の方法は逐次制御方式です。これは命令を1つずつ処理していきます。
パイプライン処理
パイプライン処理では、命令実行サイクルの各段階を並行して実効します。つまり少しずらして同時進行します。
スーパーパイプライン
命令の各ステージを細かく分割してさらに並行して処理します。
スーパースカラ
複数のパイプラインを設け、複数の命令を同時進行します。
マルチコアプロセッサ
コア(演算回路の中心)を複数個備えたCPUをマルチコアプロセッサと呼びます。シングルコアよりも高い処理速度を持ちます。