LANの様々な規模
LANを構築する際には、その規模によって構成要素などに違いが生じてきます。小規模なものから見ていきましょう。
小規模LAN
数台~数十台のパソコンを接続する場合、スイッチングハブなどで繋げ、プリンターやサーバーを共有するだけで構築することができます。
中規模LAN
数十台~数百台のパソコンでネットワークを作ろうと思った場合、単純にスイッチングハブで繋げただけでは動作に支障をきたします。そのため、ある集団ごとにスイッチングハブ(アクセススイッチと呼ぶ)を設置し、さらに上位のスイッチ(コアスイッチ)に集約させます。コアスイッチにはサーバやルーターを繋げます。
中規模LANではVLAN(Virtual LAN)を構築することもあります。VLANとは、ネットワーク内を仮想的に分けたLANのことです。こうすることで、同じVLAN内同士でしか通信ができないなど、同一ネットワーク内で仕切りを作ることができます。
大規模LAN
数百台以上のパソコンでネットワークを作ろうと思った場合、中規模LAN以上に階層化する必要があります。各集団を繋げるスイッチングハブ(アクセススイッチ)を置き、アクセススイッチを集約するディストリビューションスイッチを置きます。ディストリビューションスイッチの上位にコアスイッチを置きます。
また、サーバーも大規模なものとなるため、サーバー同士を接続したサーバーファームと呼ばれるサーバー専用のネットワークをコアスイッチにつなげることが多いです。また、同じ処理をするサーバーを複数置き、ロードバランサーと呼ばれる負荷分散装置を使うことによって負荷を分散させることもできます。
離れた場所でもLANに接続「VPN集約装置」
離れた場所から会社などのLANに接続しようと思った場合にはVPN集約装置を利用します。地理的に離れた場所でVPN接続するには、両方の事業所にVPN専用ルータを設置してLANを接続します。これによりインターネットを介して仮想専用回線が作られ、お互いのサーバにあるデータにアクセスすることが可能になります。