ちょっとディープな生物の世界

ヒカリキノコバエの幼虫が出す粘液のイルミネーションが美しすぎる!!

ヒカリキノコバエとは?

ヒカリキノコバエはオーストラリア、ニュージーランドに生息するハエの一種です。幼虫は青白く発光することで知られており、別名ツチボタルとも呼ばれています。

粘液を垂らして光でおびき寄せる

ヒカリキノコバエの幼虫は、粘液が玉のように並ぶ糸を洞窟の天井から垂らします。その長さは長いもので40cmにもなるそうです。また、1匹あたり70本もの粘液の糸を垂らします。

粘液はムチン分子(糖鎖に覆われた長いタンパク質)でできています。糖鎖は保水性と吸着性があり、ムチン分子がお互いに触れ合うと弱い接着剤のような働きをします。

一通り粘液を垂らし終えると幼虫は青白く光りだします。すると、光に魅せられた蛾や虫が引き寄せられ粘液に絡まってしまうというわけです。とても幻想的な光景です。

ヒカリキノコバエは幼虫の期間はこのようにたくさんの餌を食べますが、成虫になると消化器官や口も持たず、交尾をするだけの存在となります。寿命は3日間しかありません。

しかも、親虫も幼虫の罠に引っかかることがあるというのですから、中々厳しい世界です。

どうやって光るの?

発光にはルシフェリンという物質が関与しています。ルシフェラーゼと呼ばれる酵素がルシフェリンを酸化することによって生じるエネルギーによって発光しています。これはウミホタルなどと同じ原理です。

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