ガンビアトリパノソーマとは?
ガンビアトリパノソーマ(Trypanosoma brucei gambiense) は鞭毛虫類に分類される原生生物(単純な単細胞生物)です。体長は僅か16~30μmほどしかありません。
ガンビアトリパノソーマはツェツェバエという小型の吸血バエに寄生し、「アフリカ眠り病」を媒介します。
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ガンビアトリパノソーマはツェツェバエが吸血する際に体内に入り、血液からリンパ節、最終的には骨髄、中心神経へと侵入します。すると意識の混濁や人格の変貌、昏睡状態を起こし、80%の確率で死亡させます。
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アフリカではツェツェバエが生息する北緯15度~南緯20度の範囲は「ツェツェベルト」と呼ばれ、イスラム帝国がサハラ砂漠以南を征服できなかったのは、このアフリカ眠り病の蔓延であったと考えられています。
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遊泳するトリパノソーマの映像です。