ホルモンは自分の体、フェロモンは相手の体に作用する
ホルモンと発音も似ていて間違えやすいものに「フェロモン」があります。ホルモンとフェロモンは全く無関係の物質です。
ホルモンとは
ホルモンとは、内分秘腺から体内(血流)に放出される物質であり、恒常性を維持するなどの働きに重要な役割を持ちます。ホルモンは血液に乗って標的器官の標的細胞へと運ばれ、ホルモンの種類によって標的細胞は様々な反応をします。
フェロモンとは
フェロモンとは外分泌腺から体外へ放出される物質であり、その物質を受け取った他の個体が反応をします。フェロモンには、性フェロモン、道標フェロモン、警戒フェロモンなどがあります。
下動画はアリの道しるべフェロモンです。アリはフェロモンの臭いに従って歩きます。
ヒトにもフェロモンがあることは確認されています。女性が脇の下にパッドを入れ、他の女性にかいでもらうと生理周期が同期するようです。これは、寮生活などの集団生活ではよくある現象のようです。しかし、性的な応答を呼び起こす性フェロモンはいまだ確認されていません。また、カイコガのように性フェロモンを嗅いだら雌に一直線というわけにもいかないので、ヒトの性フェロモンの同定は難しいでしょう。
ホルモンとフェロモンの違いまとめ
共通点としては、ホルモンもフェロモンも何か反応を起こさせる物質としては同じです。しかし、ホルモンは同一個体内の細胞が反応し、フェロモンは他の個体が反応します。