植物細胞の寿命は最長でも30年
植物の中には非常に長生きするものもおり、細胞の寿命も長いのかと思われがちです。しかし、実際は植物細胞の寿命はそこまで長くなく、常緑樹の細胞で2~3年ぐらいと言われています。最長でも30年ほどです。
動物の細胞交代と植物の細胞交代の違い
動物の細胞の寿命も、個体の寿命よりは遥かに短く、次々と細胞が分裂し交換されていきます。古い細胞は死滅し、空いた部分に新しい細胞が入り込みます。そのため、細胞分裂を続けていても体が大きくなることはありません。
しかし、植物の場合には細胞分裂しても、死んだ細胞は残り続けます(セルロースの細胞壁のみ)。新しい細胞は外側へとどんどん拡張していくため、細胞分裂をするほど体が大きくなっていきます。植物は生きている限り、大きくなり続ける運命にあります。
動物の細胞は皮膚などを除いて殆どが生きている細胞です。しかし、植物はかなりの量の死んだ細胞と生きた細胞が共に存在しています。それも樹齢が大きい植物ほど、死んだ細胞もたくさん抱え込んでいます。
例外的に超長い寿命を持つ植物細胞「種子」
種子も植物細胞であると考えると、例外的に寿命の長い細胞があると言えます。2000年前の古代ハスの種子を大賀一郎が発見し、発芽させることに成功しました。この細胞は2000年間生きていたと言えます(生命活動を停止した仮死状態でしたが)。