南京=「外来の」という意味
南京虫は近世~近代にわたってきた虫です。名前に「シラミ」とありますが、シラミ目ではなくカメムシ目の昆虫です。
名前の「南京」は中国の南京を指しているわけではなく、「外来の」という意味で、外国産の生物に命名する際にはよく使用されます。
ヒトと南京虫の関係は古くからあり、アメリカ合衆国オレゴン州南部のペイズリー洞窟で見つかった5100年から1万1000年前の化石が世界最古のトコジラミ(厳密には近縁種)の化石とされています。
南京虫に刺されると激しい痒みでとても寝てられません。かつての日本では南京虫に刺されることはたびたびありましたが、昭和の終わりごろには殆どの南京虫が駆逐されて見ることは少なくなりました。