ちょっとディープな生物の世界

どうして年を取ると髪の毛が白くなるの?

メラニン色素があった場所に空気が入るため

年老いてくると誰しも白髪になります。髪の色はメラニン色素(下画像)によって決定しています。メラニン色素が多いと「黒色」に、少ないと「茶色」になります。

https://ja.wikipedia.org/

加齢によって新陳代謝が衰えてくると、毛を作る細胞に栄養が上手く行かなくなります。そうすると、メラニンを合成する力も衰えていきます。その結果、本来メラニンが供給されるべき部位には、空間ができ、空気が入り込んできます。この空気が光を反射するため、髪の色が「白色」に見えるわけです(本当は透明です)。

白髪に光を当ててみると、単純な白ではなくキラキラしていることがわかります。

メラニンとは

メラニンとはメラニン細胞によって合成される物質です。メラニン細胞はメラノサイトとも呼ばれます。メラニン細胞はチロシナーゼを有しており、血液からのチロシンからメラニンを生成します。

メラニンは紫外線を吸収する性質を持っており、皮膚や髪の毛に含まれることによって、体細胞に紫外線が届くのを防ぎます。その結果、DNAを守ることができます。

 ホッキョクグマの毛も白色ではなく透明

ホッキョクグマは地肌は黒色ですが、雪景色で目立たないよう毛の方は白く見えるように進化しました。実はこの毛自体は透明なのですが、毛の中が空洞になっていて、光を乱反射するために白く見えています。下画像ではホッキョクグマの透明な毛と黒地肌が見えていますね。

https://polarbearfacts.net/

この毛の空洞に藻が発生すると、世にも珍しい緑色のシロクマになるのだそうです。

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