被子植物(樹木)の単子葉類
被子植物の樹木の単子葉類にはイネ科、ユリ科、タコノキ科、ヤシ科の植物がいる。子葉が2個あるものを双子葉網、1個のものを単子葉網としていたが、例外がかなりあるため、現在では次のような特徴を持つ被子植物を単子葉網としている。
- 茎に大きな髄を持つ
- 維管束は不規則
- 形成層がない
- 主根がない
- 葉は互生するものが多く細長く単葉で塀鉱脈がある。
単子葉網の植物は一般に草本が多く樹木(大本)は少ない。草本と大本の定義は以下の通りである。
木(木本 もくほん)[woody plant]: 地上に出ている茎が二次成長で太り続け長い間存続する植物。
草(草本 そうほん)[herb]: 地上に出ているシュートが短期間(一年程度)で枯れてしまう、あるいはそれより長持ちする場合でも太り続けることがない植物
イネ科
イネ科の植物は700属6000種いる。このうち大本の植物はタケやササの仲間である。タケやササの茎は稈(かん)と呼ばれ、中が空洞になっている。葉脈は塀鉱脈と横脈があり、格子状になっているものが多い。花は殆ど咲かないが、開花すると枯れてしまう。タケノコの皮が早く落ちるものをタケ、残り続けるものをササと呼んでいる。
ユリ科
ユリ科の特徴は「花被片は、外片3個、内片3個、計6個の花弁状の被片を持ち、6本の雄蕊、子房上位などの特徴を持つ」であったが、これは殆どの単子葉植物の特徴であり、現在はさらに細分化する動きもある。
ユリ科の植物の中ではサルトリイバラ(下画像)などは多年生植物であり半低木と位置づけられている。他には、ヤマガシュウ、サルマメ、アツバキミガヨラン、ナギイカダなども大本である。
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タコノキ科
気根が支柱のように幹を取り巻きタコのように見えることがタコノキ目の特徴である。小笠原諸島の固有種である。タコノキ科に属するものには他にアダンなどがいる。
ヤシ科
特徴的な葉を持つ裸子植物である。葉はふつう常緑で羽状複葉か掌状、あるいは扇状に裂けているものが多い。ヤシ科は英語でパルマエ (Palmae) といい、ラテン語のpalma(掌、シュロ)の複数形に由来している。ソテツと形状は似ているが、ソテツは裸子植物であり、ヤシとは全く異なる生物種である。
ヤシ科は日本にもシュロなど6属6種が自生している。