多様な呼吸手段の持ち主
ドジョウはコイ目ドジョウ科に属する身近な淡水魚です。ドジョウは水中の底の方で、泥や砂の中から有機物を濾し出すようにして取り出しています。この際には、水底の泥が巻き上がり、泥に含まれる微生物が水底の大量に酸素を消費してしまいます。するとドジョウは水面まで上がり、口から空気を吸って腸の中で蓄えます。ドジョウは腸に蓄えた空気から酸素を吸収して呼吸(腸呼吸)を行います。
また、普通の魚類と同様に鰓呼吸をすることができ、田んぼなどで水が抜けてしまい水分が少ない泥の中などにいる時には皮膚呼吸も行います。ドジョウは第二、第三の呼吸手段を備えた、呼吸に関しては最強の生物であると言えます。
ちなみに腸呼吸では二酸化炭素は腸内に排出されるため、最終的にはオナラとして肛門から出ます。ドジョウは水中でオナラをする珍しい魚でもあります。