2倍体のタンポポ
有性生殖の生物は母親からゲノムを1セット、父親からゲノムを1セットもらい、2セット所持しています。ゲノムが2セットあるため、これを2倍体と言います。2倍体のタンポポにはカントウタンポポ、カンサイタンポポなどがいます。染色体数は16です（2n=16）。
3倍体以上のタンポポ
セイヨウタンポポやエゾタンポポは3倍体の植物で、ゲノムを3セット持っています（8×3=24本）。
キビシロタンポポは4倍体、シロバナタンポポは5倍体です。これらの3倍体以上の生物では減数分裂が正常に行われないため、花粉の染色体が不ぞろいになり受精することができません。そのため、雌しべは受粉せずにクローンの種子を作成します。
このような生殖方法は無性生殖と区別して無融合生殖と呼ばれます。花という生殖器官を通しての生殖であるため、実質的に無性生殖なのですが無性生殖とは区別します。
倍数体のタンポポの見分け方
倍数体のタンポポは花粉を見ればわかります。倍数体のタンポポでは減数分裂が上手くいかないため、花粉の大きさがバラバラになります。
