第4問 問1
同じ面積の畑をいくつか用意し、ダイズの種子を密度を変えて撒いた。この時、個体の成長と、個体群全体の重量の関係について、次の空欄を埋めよ。
個体群密度の高い畑は、個体群密度と比べてその成長は(A大きい、小さい、変わらない)。個体群全体の重量は、個体群密度が(B、高い方が大きい、小さい方が大きい、大きい小さいに拘わらず一定)である。
問1 解答&解説
A:小さい、B:大きい小さいに拘わらず一定
最終収量一定の法則により、最終的な単位面積あたりの収量は密度に拘わらず等しくなる。それは、密度が高ければ成長が小さくなり、密度が低ければ成長が大きくなるためである。
第4問 問2
次の曲線は様々な生物の生存曲線を示している。左側のグラフは縦軸を対数で表現しているものである。A、B、Cに当てはまる文章を下記から全て選べ。
- A型の生存曲線は、死亡率が低いほ乳類に見られる。
- B型の生存曲線は、死亡個体数が一定の生物種に見られる。
- C型の生存曲線は、魚類など多くの卵を産む種に多い。
- 生存曲線がどのような型になるかは、親の保護による影響が大きい。親が子を幼齢時に保護している場合は、A型になりやすい。
問2 解答&解説
1、3、4
左表は対数目盛であることに注意すること。B型は、一定の個体数で減少しているわけではなく、一定の率で減少している。1000→(―900)→100→(-90)→10というように。「死亡率」ならば、2も正解であるが、2は「個体数」のため間違いである。
ちなみに、Aは大型哺乳類、ヒトなど、Bは鳥類、爬虫類、ヒドラなど、Cは魚類、無脊椎動物である。
第4問 問3
次の表1・2はある生物種1000個体を追跡して得られた年齢と生存個体数のデータである。生物①と②の生存曲線の型を、問2のグラフを参考にして答えよ。
生物①
年齢 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
生存
個体数 |
1000 | 500 | 250 | 125 | 62 | 30 | 15 | 7 | 3 | 2 | 1 |
生物②
年齢 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
生存
個体数 |
1000 | 900 | 810 | 729 | 657 | 500 | 450 | 200 | 100 | 1 | 0 |
問3 解答&解説
生物①:B、生物②:A
それぞれの生存率を見ていくと、生物①では50%ずつ減少していく。一定の率で死亡していくのは、B型である。また、生物②では、10%ずつ減少していっていたのが、最後に一気に50%以上減少していく。つまり、幼齢期に死亡率が低く、晩年に死亡率が高いのはA型である。
第4問 問4
次の文章の空欄を埋めよ。
より長い口吻を持つ虫は、花筒の奥の蜜を吸いやすい。そのため、生存に有利である。しかし、一方で、植物にとっては、口吻よりも(A長いor短い)花筒では蜜が吸われやすく、虫の体にも花粉が(B付きやすい、付きづらい)。そのため、繁殖において(C有利、不利)であり、結果として花筒も長くなる傾向にある。このような異なる種間における相互作用によって起こる進化を(D)と呼ぶ。
問4 解答&解説
A:短い、B:付きづらい、C:不利、D:共進化
蛾の口吻と蘭の関係はとても有名。