地球の内部はどうなっている?
地球の表面を地殻と呼び、内部をマントルと呼びます。また、さらに奥には核があります。核は液体部分である外核と固体部分である内核に分けることができます。
マントルと地殻では地震波の速度が異なります。震央から観測地点までの距離を震央距離と呼びます。震央距離と地震波が到達するまでの時間をグラフにしたものを、走時曲線と呼びます。
走時曲線は普通は折れ曲がっています。震央から近い距離では地殻から直接伝わってきた方が早く波が到達します。この波を直接波と呼びます。一方、ある程度距離があると、マントルを伝わってきた地震波の方が早く伝わるようになります。この波を屈折波と呼びます。
地殻の組成とは?
地殻はマントルから生じたマグマが固まることによってできています。特に海洋には火成岩が多く分布し、大陸には変成岩や堆積岩も存在します。変成岩とは、既存の岩石が当初とは異なる温度や圧力で組織が変化してできた岩石です。また、地表では酸化等の反応によって、多様な鉱物ができます。
化学組成は次の通りです。
二酸化ケイ素 SiO2 59.8%
酸化アルミニウム Al2O3 15.5%
酸化カルシウム CaO 6.4%
酸化鉄 FeO 5.1%
酸化マグネシウム MgO 4.1%
マントルとマグマの違いとは?
マントルの大部分は液体ではありません。マントルは非常に高温ですが、高圧のため大部分が固体となっています。一方、マグマは液体です。
マントルは対流するので、液体と思われがちです。しかし、液体がドロドロ動くようなイメージではなく、1年間に10cm程度(あるいはそれ以下)しか進みません。マントルは固体なのです。
地球の層構造とは?
地球の内部の層構造の分け方には、化学的区分と力学的区分があります。
化学的区分では、構成する物質によって、地殻・マントル・核の3つに分けます。
力学的区分では、硬さによって、リソスフェア・アセノスフェア・メソスフェアに分けることができます。リソスフェアは硬い層、アセノスフェアは柔らかい層です。
アイソスタシーとは?
地殻を構成する岩石はマントルの上に浮いています。地殻はマントルよりも密度が小さいためです。しかし、高い山の部分などは質量が大きく、下部がマントルに沈んでいます。地殻がマントルに浮いてつり合っている、このつり合いをアイソスタシーと呼びます。
スカンジナビア半島のアイソスタシー
スカンジナビア半島は氷河期の時代では、氷床に覆われており、その分地殻がマントルに沈んでいました。しかし、現在では氷床が溶けたため、かつてより250m隆起したと考えられています。