【公害】イタイイタイ病の症状と原因

イタイイタイ病とは?

1910~1970年代に富山県で発生した病気を指す。名前は、患者がイタイイタイと泣き叫ぶことしかできなかったことに由来する。

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イタイイタイ病の症状

カドミウムによる腎臓の尿細管に機能異常をきたす。その結果、リン酸、重炭酸の再吸収ができなくなる。骨の70%はリン酸カルシウムであり、リン酸不足に陥ると骨軟化症を発症する。骨がもろくなり、ほんの少しの衝撃で骨折してしまう。

また、末期には腎不全に陥り、貧血が顕著になり、皮膚が暗褐色になる。また、多尿、頻尿、口渇、多飲、便秘の症状が現れる人がいる。

イタイイタイ病の原因

イタイイタイ病を発症した人の多くは農家で、自分で生産した米を食していた。農作物にはカドミウムを蓄積する性質があり、この米にはカドミウムが多く含まれていたことが分かっている。このカドミウムは神岡鉱山(三井金属鉱業神岡鉱山亜鉛精錬所)から排出されたものである。

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しかし一方で、カドミウムがどのようにして腎機能を妨げるのかはよくわかっていない。カドミウム鉱山は他にも存在するものの、神通川下流域以外では同様の症状が見られない。また、カドミウムが使われる工場の労働者には同様の症状は見られないことなどから、カドミウムと症状との因果関係は科学的には不明であるとの考えもある。しかし、司法判断によってカドミウムとイタイイタイ病が関係づけられている。

カドミウムとは

元素記号は Cd で、いわゆる亜鉛族元素の一つである。化学的性質は亜鉛とよく似ている。カドミウムはめっき材料として自動車関連業界で古くから使われてきた。しかし、近年は毒性が懸念されて利用が忌避される。

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イタイイタイ病公害問題と解決への道筋

1955年にイタイイタイ病を紹介する記事が富山新聞に掲載された。1957年には、イタイイタイ病の原因がカドミウムであることが発表された。1963年いは厚生省、文部省が原因究明を始めた。

1968年に厚生省は「イタイイタイ病の本態はカドミウムの慢性中毒による骨軟化症であり、カドミウムは神通川上流の神岡鉱業所の事業活動によって排出されたものである。」と断定した。

1970年には健康被害救済法が施行され、公害病患者96名が認定された。

企業との裁判は1968年から始まり、1971年に原告勝訴・控訴、1972年に第二審も原告勝訴となった。判決ではカドミウムとイタイイタイ病の因果関係が断定され、約23億円の損害賠償金の支払い、汚染土壌の復元、公害防止協定書の締結を内容として和解が成立した。

また、2013年には、イタイイタイ病にまで至っていないが腎機能が低下するカドミウム腎症に対しての賠償に関する合意が三井金属とカドミウム被害団体連絡協議会の間でなされ、患者1人60万円の額で全面解決がなされた。

1974年には「農用地汚染防止法」に基づいて、1630haの面積の土地が汚染地として指定された。1979年から土壌復元事業が始まり、2012年にようやく復元が完了した。

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