【人体実験】食べ物はどうやって消化される?スパランツァーニの実験

食べ物はどうやって消化される?

今では、食べ物は胃腸で消化されることは常識となっています。しかし、この事実が発見されたのは、つい200年ほど前のことでした。

それまでの仮説としては、鳥が砂嚢で食べ物を磨り潰すのと同様に、ヒトでも同じようなプロセスで粉砕されるだろうと考える人々もいました。また、粉砕もせずに腐るだけだと巣長する人もいました。

18Cの科学者、ラザロ・スパランツァーはこの問に答えるべく、実験を行いました。

ラザロ・スパランツァー自身が実験台に

イタリア人科学者、ラザロ・スパランツァーは自分自身を実験台として、消化実験を始めました。

彼が行った実験は、小さな亜麻布にパンを入れ、袋を閉じて飲み込むというものでした。23時間後、便をしてみると、亜麻布は残って排出されましたが、中のパンは無くなっていました。

さらにスパランツァーは様々な検証を行います。亜麻布ではなく、小さな木筒を作り、その中に食べ物を入れ、飲み込みました。すると、前回の実験と同様に、中の食べ物だけなくなっていました。さらに、木筒は粉砕されずに出てきたのですから、鳥のように食べ物を胃腸で粉砕しているわけではないことがわかりました。

胃液の観察を始める

スパランツァーは胃に秘密があるだろうと考えました。そのため、寝起きに胃液を吐き出して採取し、それを牛肉にかけて変化を観察する実験を行いました。

また、木筒の実験をさらに発展させ、便として排出するのではなく、飲み込んだ4時間後に嘔吐させ、中身を確認する実験を行いました。

その結果、胃液にさらされた牛肉は消化されかけており、胃で胃液にさらされることが重要なのだと結論づけました。

また、胃液を吐き出してみると、酸っぱい味がしたことから、胃液が酸性の液体であることも突き止めました。その結果、腐敗によって食べ物は消化されるのではなく、消化液の化学的な反応によって消化が起こることがわかりました。

胃液は塩酸であるため、実際に肉がどのようになるかは実験室でシュミレーションすることができます。

フロンティアスピリットの塊

現代にしてみればどこか単純すぎる実験ですが、当時はまだ自然発生説が主流の人々が妄想の中で生きていた時代です。そのような中で、時代に流されずに科学的な知見をもって実験にあたったスパランツァーはやはりすごいです。

スパランツァーは、他にもパスツールの実験の前駆となる実験を行い、自然発生説を否定しました。

スパランツァーニはフラスコに入れたスープを加熱殺菌し、フラスコの口を溶かして密封する実験を行い、微生物も自然発生しないことを確かめた。しかし、この実験では密封したことにより発生できなくなっただけだとするジョン・ニーダムの反論を招いた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

他にもコウモリが聴覚で周囲の状況を「見ている」のではないかとの仮説を立てたりなど、18Cには考えられない発想をした人物でした。何にでも興味を持ち、体当たりで向き合っていくことが大切なのですね。

 

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