光捕集アンテナ系の構造と役割

光捕集アンテナ系とは

光捕集アンテナ系とは、光合成色素を含む光エネルギーを吸収するための構造物である。

光合成生物のアンテナ系は、とても多様な形をしている。反応中心系はどの生物においても、類似した構造をとるのに対して、アンテナ系は生物種によって大きく異なる。

光合成色素の大きさも多様であり、光合成細菌のアンテナであるバクテリオクロロフィルは20~30分子であるのに対し、植物では200~300分子のクロロフィルが用いられる。アンテナの多様性は、生物が住む多様な環境への適応進化を反映したものであると考えられる。

アンテナ系の役割

アンテナ系の役割は、反応中心に光エネルギーを効率よく運搬することである。光を吸収したクロロフィルは、励起エネルギーを反応中心に受け渡す。この機構は、共鳴励起移動と呼ばれる。

共鳴励起移動とは、2つの音叉間におけるエネルギーの受け渡しと類似している。1つの音叉が鳴っている時に、もう1つの音叉を近づけると、エネルギーを受けて振動し始める。

反応中心へとエネルギーを流し込む

反応中心に近いアンテナ色素は、反応中心から遠い色素よりも低エネルギーの励起状態を持っており、外側から反応中心へ励起のエネルギーが伝わるよう配置されている。

アンテナ複合体

クロロフィルやカロテノイドなどは、複合体を形成して、光化学系Ⅰ・Ⅱと結合している。これらのアンテナ複合体をクロロフィルa/bアンテナタンパク質として知られている。このタンパク質内で吸収された光エネルギーはすみやかに反応中心へと伝達される。

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