活動電位の2つのグラフ-電極が細胞内外・細胞外外-

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活動電位とは

活動電位とは、神経細胞が興奮する際に発する電位変化のことである。活動電位はNa+チャネルが開くことによって起こる。Na+チャネルが開くと、細胞内外の濃度勾配と電気勾配(細胞内は負)によってNa+が細胞内に流入する。Na+が流入し膜電位の負電荷が減少すると、さらなるNa+チャネルが開き、さらに大きなNa+の流入が引き起こされる。その結果、膜電位が逆転し、内側が正の電位となる。これを活動電位と呼ぶ。

よく見る活動電位のグラフ

始めに、測定電極が細胞内・基準電極が細胞外にある下図のような装置を考えてみよう。なお、よく誤解を招くのであるが、細胞外に置く基準電極は正に帯電している細胞膜近傍ではなく、ある程度離れた所にあり、そこでは電位の偏りはない(0mV)。

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この場合、基準電極に比べて、細胞内は電位が低いので活動電位が起こっていない間は約-70mVの値を示している。活動電位が発生すると、測定電極では細胞内が正になるので、測定される電位が上昇する。

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電極が2つとも細胞の外にある場合のグラフ

下図の測定電極・基準電極が2つとも細胞の外(細胞膜近傍)にある場合、上記の活動電位とは異なる形のグラフを得ることができる。下図では基準電極を左、測定電極側を右に置き、左から活動電位が発生してくることとする。

活動電位が電極に到達していない場合、細胞膜外側はどちらも正であり、両電極の差はないので電位は0mVを指す(下図a)。

活動電位が基準電極に到達すると、基準電極近傍の膜電位が負になる。しかし、基準電極はあくまで基準であるため、相対的に見ると、測定電極側の電位が上がったように見える。よって、測定された電位は正の値を示す(下図b)。

活動電位が測定電極を通過すると、細胞膜電位が再び正に戻るため、両極の電位差はなくなり0mVに戻る(下図c)。

そこに活動電位が測定電極の方から発生すると、まず測定電極近傍の細胞膜電位(外側)が負になる。そうすると、基準電極に比べて電位が下がるので測定された電位は負の値を示す(d)。

活動電位が測定電極を通り過ぎると、両電極間で電位差がなくなる(どちらも正)になるので、測定される電位は0mVになる(下図e)。

上図eで示された活動電位のグラフは、一見活動電位後に脱分極し、また回復しているグラフ(下図)と勘違いされやすい。電極の置く位置が異なるため、上図と下図のグラフの示す意味が全く異なることに注意しよう。

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