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体細胞分裂-その過程とDNA量の変化-

体細胞分裂と細胞周期

体細胞分裂は、4つの期に分類することができる。DNA合成準備期(G1期)、DNA合成期(S期)、分裂準備期(G2期)、分裂期(M期)の4つである。G1、S、G2は間期と呼ばれている。M期に入り、細胞分裂を終えたあとは、G1期に戻る。このサイクルを細胞周期と呼ぶ。

ヒトの培養細胞では、細胞周期は24時間ほどであり、そのうちS期が約半分を占めている。

https://en.wikipedia.org

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分裂期(M期)

分裂期は前期、中期、後期、終期の4つに分類することができる。

前期

前期では、核膜が消失し、染色体が出現する。中心体は2つになる。

体細胞分裂

中期

中期では、染色体が赤道面に並ぶ。また中心体から紡錘糸が伸びて、紡錘体(中心体と染色体が繋がった構造物)を形成する。

体細胞分裂

後期

後期では、染色体が両極へ移動する。

体細胞分裂

終期

終期では、核膜が出現する。動物細胞の場合はくびれが生じて2つに分裂する。植物細胞の場合は、細胞板が形成され、分裂する。

体細胞分裂

実際の様子

動画は実際の体細胞分裂の様子である。見事に染色体が両極に移動しているのがわかる。

DNA量の変化

間期のS期では、細胞分裂に備えてDNAは合成されて増加する。G2期に入る時にはDNA量は2倍となる。M期を経て体細胞分裂を終えるとDNA量は元の量に戻る。

https://en.wikipedia.org/

細胞周期のDNA量の変化を表にすると次のようになる。G1期のDNA量を1とすると、S期では2倍に増える。また、M期が終わると(細胞が分裂すると)、DNA量は1に戻る。

DNA量 1 1⇒2 2 2 1
G1 S G2 M G1

間期における染色体の位置

間期の細胞では、それぞれの染色体は核内で塊となって特定の位置に局在している。特に、核中心では遺伝子発現が活発に行われたり、核膜付近では遺伝子発現が抑制されていることがわかってきた。

また、染色体の配置は正常細胞とがん細胞とでも異なっており、これを応用してがんの早期発見に繋がる技術を開発しようとしている。

9 COMMENTS

ウィニー

とてもわかりやすい!ありがとうございます!

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管理人

コメントいただき大変ありがとうございます・w・!
これからも改良していきたく思います。

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ともP

とても分かりやすかったです

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アフィル

植物細胞には中心体が有りませんが、紡錘体はないのですか?

返信する
トイちゃんとっしーん

とてもわかりにくいです!

返信する
トイちゃんとっしーん

とてもわかりにくいです!
つまんないです!
きもいです!
わかりやすいのおねがいします!

返信する
匿名

簡潔にまとめてるのを求めてたのでとても助かりました!

返信する
管理人

コメントいただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いします!

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