1. 眠りながら飛ぶグンカンドリ
グンカンドリは非常に飛翔能力の高い鳥で、陸から数百キロメートル離れた海洋上でも見られます。彼らは10日以上飛んだままの状態でいられるのです。その間の眠りについて、計測装置をつけて脳波を測定してみたところ、なんと飛行中の睡眠のうちの3割が全球睡眠、つまり完全に寝ていることが判明しました。残りの7割は半球睡眠でした。
グンカンドリは上昇気流に乗り、高高度で飛行している際に全球睡眠に入るそうです。そのような空域では物に衝突するリスクなどがないのでしょうね。
2. 食べながら寝るウシ
ウシは胃を4つも持っている動物です。ウシは植物から栄養を取るのではなく、胃の微生物が植物を分解し、それを栄養として接種しています。そのため、植物の分解には非常に長い時間がかかります。
ウシはウトウト眠りながらももぐもぐ口を動かし続けることが確認されています。消化しにくい干し草を食べているときは、一日の30%をうとうとしながら過ごしています。もちろん普通に横になって眠ることもします。
3. 長い首を曲げて寝るキリン
キリンは普通は立ち寝します。しかし、横たわって眠ることもあります。飼育下では眠り始めはほとんど横たわって寝ますが、朝方から立ち寝に切り替わるそうです。
横たわって寝る際には首をおどろくほど曲げて寝ます。
4. 睡眠時無呼吸症候群になるブルドッグ
イヌはタイリクオオカミの亜種であるイヌイエに属する種です。ペット化された犬は栄養過剰、生活環境の影響で睡眠時無呼吸症候群になりやすいと言います。特に短頭犬種と呼ばれるブルドックでは鼻がつぶれており、なおさら睡眠時無呼吸症候群になりやすいそうです。
5. ホッキョクギツネは20時間眠る
グリーンランドに生息するホッキョクギツネは、魚を食べて生活しています。この魚捕りは、潮が引いている時間のみにしか行うことができません。そのため、余分な体力を使わないようホッキョクギツネは丸まって寝ています。
6. ヤマネは雪中冬眠する
ヤマネは普通は巣穴で冬眠するのですが、雪中冬眠といって雪の中にそのまま埋まって冬眠することもあります。体温も0℃近くまで下がります。気温がそれ以上下がって、血液が凍結する恐れが出てくると目覚めて体温を上昇させます。雪の中も案外かまくらみたいで暖かいのかもしれないですね。
7. ナマケモノは9時間睡眠
ナマケモノというと一日の大半を寝て過ごしているイメージですが、実際は9~10時間しか寝ません。しかし、起きていたとしても動作はゆっくりなので、そこまでエネルギーを消費しません。ナマケモノは低エネルギーで生活することができ、ナマケモノと同じ大きさの哺乳類と比べると3割ほどのエネルギー量で生活することができます。
8. イルカは泳ぎながら眠る
水中で暮らす哺乳類は肺呼吸をしなければなりません。そのため、水中で寝ることは自殺行為です。この問題を解消したのが半球睡眠です。脳の半分だけを眠らせるので、半分の脳で泳ぐことができます。
9. アザラシは泳ぎながら眠れない
アザラシ類はアシカやセイウチなどを含んでいる鰭脚類に属しています。鰭脚類の中でもアザラシ類は半球睡眠ができません。そのため、水中で眠る際には完全に行動がストップしてしまい、止まりながら寝ています。
10. ラッコは手を繋ぎながら寝ることもある
波に流されないよう海藻を巻き付けて寝るラッコの姿は有名ですが、海藻の無い環境ではお互いに手を握って眠ることもあります。安心するんでしょうね。
11.ブダイは粘液に包まれて眠る
ブダイが生息するサンゴ礁には血を吸う寄生虫がたくさん生息しています。そのため、ブダイは自分のエラから粘液を出し、体にまとって身を守りながら眠ります。