異数体とは
染色体の数が、その種の固有の数よりも多いor少ない場合、その個体を異数体と呼びます。ヒトの異数体には以下のような例があります。
Xトリソミー
X染色体を3本持っています。女児の出生1000例当たり約1例の頻度で3本目のX染色体が認められる。身体異常は殆どありませんが、知能の低下・言語能力低下などの症状がみられることがあります。
クラインフェルター症候群
XXYの染色体を持っています。外見は男性ですが、乳房の肥大、小さな精巣、不妊症などの症状があります。
ターナー症候群
Xの染色体を1本しか持っていません。発育不全などの症状があります。
パト―症候群
13番染色体を3本持っています。奇形などの症状が出あります。
エドワーズ症候群
18番染色体を3本持っています。発達障害などの症状があります。
ダウン症候群
21番染色体を3本持っています。知的障害などの症状が出ます。
異数体が生じる原因
異数体は減数分裂の際に不分離が起きた場合に生じます。不分離は減数分裂第一分裂・第二分裂どちらの際にも起こります。
例えば、精子の減数分裂台に分裂の際に、X染色体が上手く分裂できなかった際には、X染色体を2本持つ精子が生まれます。この精子が卵と受精すると、X染色体を3本持つ受精蘭が生じます。
異数体の個体は発生の段階で致死となることもありますが、そのまま成長した場合には異数体として誕生します。