最も知的な無脊椎動物「タコ」
タコは様々な能力を持った動物です。体はぐにゃぐにゃで体のサイズよりも遥かに小さな穴を通り抜け、また一瞬で外観を変えることもできます。
また、地球上で最も賢い無脊椎動物であるとも言われています。タコには5億個ものニューロンがあり、その数はイヌと同じぐらいです。脳ではなく腕に3分の2が集まっているため、単純に知能が同じとは言えませんが、敵がどこにいるのかを記憶し、それを回避するぐらいのことはできます。
そんなタコですが、さらに特殊な進化を遂げたタコが存在します。見ていきましょう。
ミミックオクトパス
「ミミック」とは擬態という意味です。このタコは擬態を行うのですが、他の擬態動物顔負けのレパートリーの持ち主です。ウミヘビ、カサゴ、カレイ、クラゲなど捕食者の種類によって擬態を使い分けます。
真っ白な新種のタコ
2016年にハワイ近郊のNOAAの研究者によって最初に特定された種です。名前はまだ無いようですね。真っ白な体が特徴です。
ムラサキダコ
ムラサキダコはマントをまとっているかのような風貌の生き物です。実は名前に「タコ」とついていますが、タコでもイカでもなく、それらが種として分化する以前に存在した祖形を継承している現生種であると考えられています。
足と足の間には薄く長い膜があり、敵に襲われた時はこれを広げて自分の体を大きく見せます。メスは最大で2mに達しますが、オスは2cmあまりしかありません。
コツブハナダコ
コツブハナダコは世界最小のタコとして知られています。成体でも体長が2.5cm、体重が1gほどにしかなりません。西大西洋に生息しています。
ジュウモンジダコ
英語ではダンボオクトパスと呼ばれており、ダンボの耳のようなヒレを持っています。ヒレを使って独特な泳ぎ方をします。現在、13種が確認されています。
こちらは少し大きめの種類です。
メジロダコ
メジロダコは道具を使うタコとして有名です。メジロダコは英語名で「ココナッツオクトパス」と呼ばれており、ココナッツの実の殻に入り、外敵から身を守る習性を持っています。穴が空いていれば何でもよく、大きな貝殻も隠れ家として使うことがあります。
ヒョウモンダコ
青いヒョウ柄がとても綺麗なタコですが、唾液腺と筋肉・体表に猛毒のテトロドトキシンを含むことで知られています。超危険なタコです。
カンテンダコ
深海に生息するタコで詳しいことはほぼ何もわかっていません。皮膚が寒天状に柔らかく、ぷよぷよとしている事でこの名が付きました。大きいものは体長が1mに達します。
カリビアンリーフオクトパス
熱帯のサンゴ礁に生息するタコです。体色を周囲のサンゴの色に合わせて変えることができるのですが、その表現の幅がとても広いことが特徴です。非常にカラフルで綺麗な体色変化を行います。