ちょっとディープな生物の世界

【閲覧注意】ロバート・ホワイト医師のサルの頭部移植実験が倫理的にヤバすぎる

ソ連のデミコフに対抗したアメリカンのロバート・ホワイト

1961年、ロバート・ホワイトはアメリカ政府の協力を得て、脳研究センターを開設します。同時期にソ連のデミコフは犬の頭部を他のイヌに移植する実験を行っており、その対抗馬として選出されたのがロバート・ホワイトでした。

脳切り離し実験

1962年、ホワイトはサルの脳を頭蓋骨から取り出し、脳につながる動脈に血液を供給し続けました。その状態の脳の脳波を調べたところ、脳波計の線に上昇や降下が見られ、サルはそのような脳だけの状態になっても何かを考え反応していることがわかりました。

脳移植実験

次に、ホワイトは移植された脳が生きることができるかを実験しました。イヌの脳を摘出し、他のイヌの首の皮下に移植しました。脳は数日間生き続けることができました。

サルの頭部移植実験

ホワイトは6年の歳月をかけて、サルの頭部を他のサルの頭部に移植する実験を行いました。サルは目を覚まし、噛みつくような動作をしました。しかし、サルの脊髄は切断されたままだったため、体は動かすことはできませんでした。術後から1日半でサルは死にました。

ホワイトの究極的な目標は、人間の頭部移植にありました。体が病で侵されているならば、体全体を取り換えればよいという発想です。ホワイトは次のような言葉を残しています。

21世紀前半には、さまざまな部位を縫い合わせて完全な人体を作り上げるちおうフランケンシュタインの伝説が医療現場で現実のものとなるだろう。

しかし、実際にはホワイトのような世界にはならず、他の人の臓器を使うのではなく、再生医療の道へと進みつつあります。

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