ネンジュモもシアノバクテリアの1つ
シアノバクテリアは藍色細菌と呼ばれている光合成を行う細菌(原核生物)の総称である。藍色細菌の英語名であるcyanobacteria(カタカナ読み:シアノバクテリア)が一般化している。藍色細菌は、藍藻とも呼ばれる。藍藻にはいくつか属があるが、全てシアノバクテリア(藍色細菌)であると言える。
ネンジュモは下に示す通り、シアノバクテリアの1つの目である。
- クロオコッカス目
- プレウロカプサ目
- ユレモ目
- ネンジュモ目
- スティゴネマ目
- グロエオバクター目
ネンジュモとは
ネンジュモは藍藻(シアノバクテリア)の属の一つである。細胞が一列に並び、糸状体を形成している。糸状体がさらに寒天質基質で多数絡みあってコロニーを形成している。もちろん、シアノバクテリア(藍色細菌)の一種である。
ちなみに、ネンジュモは一部の細胞が窒素固定をするために葉緑体を失って分化する。このような窒素固定専門の細胞のことをヘテロシストと呼ぶ。下画像では中央の丸い細胞がヘテロシスト。ネンジュモでは、このような細胞分化が起こっているが、あくまで単細胞生物である。また、全てのシアノバクテリアがヘテロシストを持っているわけではない。
ヘテロシスト:糸状体シアノバクテリアが主として窒素欠乏条件で分化する細胞。糸状体に沿って数細胞~十数細胞おきに1個分化する種や糸状体先端に分化する種がある.
【さらに詳しく】シアノバクテリアと藻類の違いとは?
藻類は光合成を行う生物からコケ、シダ、種子植物を除いたグループの総称である。つまり、藻類の中には、シアノバクテリアも含まれている。
ミドリムシ植物,黄色植物 (ケイ藻類を含む) ,黄褐色植物,藍藻植物,褐藻植物,緑藻植物 (車軸藻類を含む) および紅藻植物が含まれる。
ちなみに、藍藻類とその他の藻類には大きな違いがある。元々は同じような生物と考えられていたが、藍藻類は原核細胞で葉緑体などの細胞小器官を持たないことが判明している。藻類には次のような種類があるが、いずれも葉緑体を持つ真核生物である。