裸子植物とは
裸子植物とは種子植物のうち胚珠がむき出しになっている植物のことである。その出現は古生代と古く、中生代には針葉樹に地表が覆われていたと考えられている。現存している裸子植物はソテツ科、イチョウ科、イチイ科、マキ科、マツ科、ヒノキ科などがいる。
ソテツ科
ソテツ科は原生種100種ほどの裸子植物の科である。常緑であり、熱帯亜熱帯地方に分布している。ソテツはソテツ類で日本で自生する唯一の種で、日本固有種である。古生代から中生代にかけて繁栄した「生きている化石」である。
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イチョウ科
裸子植物門イチョウ綱イチョウ目イチョウ科イチョウ属に属しており、原生種はイチョウの一種のみである。イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて繁栄したが氷河期でイチョウを残して他は全て絶滅した。
イチョウの葉から広葉樹と間違えられやすいが、裸子植物であることから特殊な針葉樹であると言える。
イチイ科
原生種は6属30種である。常緑針葉樹で、殆どが雌雄異株である。葉は枝にらせん状に配列している。種子が成熟すると、雌花では鱗片が肉質の仮種皮になり種を包む。イチイ属ではこの仮種皮が赤色・黄色に熟し、食べられる。ただし種子は有毒であるので注意。
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かつて独立していたイヌガヤ科は現在イチイ科に含まれている。イヌガヤもイチイ同様に仮種皮が成熟する。
マキ科
南半球に分布する常緑針葉樹で19属200種からなる。オーストラリアで多様化しており、東南アジア、日本にも分布する。代表種はイヌマキである。葉は一般的には細長いが、ナギのように幅が広いものも存在する。
ナギの葉だけを見ると針葉樹とは思えない。
マツ科
マツ科は11属230~250種があり、針葉樹の半分以上の種が含まれている。カラマツ属とイヌカラマツ属は落葉樹であるが、他は常緑である。温帯から冷帯にかけて森林を形成する樹種が覆い。落葉樹のカラマツは紅葉するため、秋には美しい紅葉の景気を見ることが出来る(下画像はカラマツが植えられた森)。
ヒノキ科
ヒノキ科は27ないし30属(うち17属は1種のみ)、約130-140種からなっており、裸子植物最大の科である。以前はスギ科が独立していたが、現在はヒノキ科に統合されている。
ハイネズなどの樹高1mのものもあれば、セコイアなど樹高が100mを超えるものもある。葉はらせん状に配置、または対生で放射状に出る。多くの幼樹の葉は針状であるが、成熟すると鱗状になる(針状のままの種もいる)。