生物を構成する主要元素と金属元素
細胞を構成する主な元素はC、H、O、Nである。ヒトの場合、生重量で測定すると、この4元素で約97%を占める。ヒト以外の生物でも、この4つの元素が大部分である。主要4元素以外には、Mg、Ca、K、S、Fe、P、Na、Cl、Cu、Zn、Iなどがある。
Mg マグネシウム
光合成色素のクロロフィルの構成元素である。
![](https://manabu-biology.com/wp-content/uploads/2018/01/1024px-Chlorophyll_d_structure.svg.png)
Ca カルシウム
血液凝固や筋収縮に関与する。また、リン酸カルシウムとして骨の成分である。
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K カリウム
神経細胞の静止電位の発生に関与する。
S 硫黄
アミノ酸のシステイン(下画像)、メチオニンに含まれている。
![](https://manabu-biology.com/wp-content/uploads/2018/01/800px-L-Cystein_-_L-Cysteine.svg.png)
Fe 鉄
ヘモグロビン(下画像)やシトクロムの構成元素である。シトクロムは呼吸の電子伝達系に関わる。
![](https://i1.wp.com/manabu-biology.com/wp-content/uploads/2014/12/800px-Heme_b.svg.png?resize=800%2C884)
シトクロムにはヘムcと呼ばれれるヘムタンパク質が含まれており、ここに鉄が存在する。
![](https://manabu-biology.com/wp-content/uploads/2021/06/800px-Heme_c.svg.png)
P リン
拡散、ATP、NADPなどの構成元素である。また、リン酸カルシウムとして骨の成分である。
![](https://manabu-biology.com/wp-content/uploads/2018/01/1024px-Adenosintriphosphat_protoniert.svg-1.png)
Na ナトリウム
体液中に最も多く含まれる陽イオンである。神経細胞の活動電位の発生に関与する。
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Cl 塩素
胃液中に塩酸HClとして含まれる。
Cu 銅
イカなどの血液色素のヘモシアニンに含まれる。
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Zn 亜鉛
免疫に関与している。体内に約2~4g存在し、ホルモン・DNA・タンパク質などの合成にも関わっていると考えられている。
I ヨウ素
甲状腺のチロキシンの構成元素となる。
![](https://manabu-biology.com/wp-content/uploads/2018/01/チロキシン.png)
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