ちょっとディープな生物の世界

【厳選】知的刺激がすごすぎる!脳科学に関する面白いおすすめ本まとめ

脳科学は面白すぎる!

ElisaRivaによるPixabayからの画像

私たち人間の精神は脳に発生しています。脳は紛れもなく「物質」であり、研究対象とすることができます。そんな脳がどんなシステムで、どんな働きをしているのかを学べば学ほど、「自分とは何者なのか」という根本的な問いが深められていくように私は思います。

知的好奇心をくすぐる選りすぐり本を紹介します。

脳の中の幽霊

[amazonjs asin=”4042982115″ locale=”JP” title=”脳のなかの幽霊 (角川文庫)”]

著者のラマチャンドランは幻肢の治療で有名な方です。幻肢とは手足を失った人が、幻覚の四肢に痛みを覚える感じるというものです。脳の中で作り出された幻覚に対して、これまでの医療は治療を施すことはできませんでしたが、ラマチャンドランは鏡を使った方法で脳に四肢は実際にはないことを教えていきます。ほかにも「親しみ」を全く感じることができないカプグラ・シンドローム、弱視の人に発生しやすい幻覚など、脳の奇妙な現象をふんだんに取り扱った名著です。

あなたの知らない脳──意識は傍観者である

[amazonjs asin=”415050475X” locale=”JP” title=”あなたの知らない脳──意識は傍観者である (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)”]

私たちは普通、自由意志を持って自分の意志で生きていると思っています。しかし、運転中に急にブレーキなどを踏む際には、その危機を認識する以前に体が動いていることが研究で明らかになりました。そして、脳は後付けで自分がブレーキを踏んだ理由を理解します。意識は人生の主体者ではなく傍観者なのではないか、との人間存在に対して根本から問いかけてくる一冊です。

記憶のしくみ

[amazonjs asin=”4062578425″ locale=”JP” title=”記憶のしくみ 上 (ブルーバックス)”]

著者はアメフラシの長期記憶形成の仕組みを解明し、ノーベル賞を受賞したエリック.R・カンデル氏です。著者は「記憶の形成」というこれまで全く未知だった領域について、単純な生物であるアメフラシの神経回路を使って、そのメカニズムの一端を解明しました。この功績は日本の高校生物の教科書にすら掲載されています。まさに「記憶のしくみ」について知ることができる一冊です。

進化しすぎた脳

[amazonjs asin=”4062575388″ locale=”JP” title=”進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)”]

著者の池谷裕二氏は天才若手脳科学者として有名な方であり、この本もめちゃくちゃ売れました。中高生との対話形式で本が構成されており、記憶とは何か、思考とは何か等、脳科学の重要なポイント・本質を浅く広く捉えることができます。

脳科学の教科書 神経編

[amazonjs asin=”4005006809″ locale=”JP” title=”脳科学の教科書 神経編 (岩波ジュニア新書)”]

そもそも神経ってどんな仕組みで活動電位発生するんだっけ?という方におすすめの1冊です。ジュニア新書ですが、しっかりと神経科学全般の知識を網羅しており、基本的なニューロンに関する現象について学ぶことができます。これを読んだ後で、他の脳科学に関する著作を読めば理解がさらに深まること間違いなしです。

もうひとつの脳

[amazonjs asin=”4065020549″ locale=”JP” title=”もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」 (ブルーバックス)”]

脳に関しての知識をさらに違った角度から広げたい人におすすめの1冊です。ニューロンは脳の中では細胞の内2割程度でしかなく、その他はグリア細胞と呼ばれるニューロンを支持する細胞で埋まっています。近年の研究ではこのグリア細胞は単なる支持をするだけでなく、ニューロンの活動を制御する働きを持つことがわかってきました。そんな脳科学の新たな発見に触れられる一冊です。

つながる脳科学 「心のしくみ」に迫る脳研究の最前線

[amazonjs asin=”4062579944″ locale=”JP” title=”つながる脳科学 「心のしくみ」に迫る脳研究の最前線 (ブルーバックス)”]

著者の一人はノーベル賞受賞者の利根川進氏。B細胞の遺伝子再構成を発見した方として免疫系では超有名な方。そんな利根川進氏が務める理化学研究所脳科学総合研究センターでの研究が紹介されています。マウスを使っての記憶を合成したり、消去したり実験がなされており、脳の実際的な様々な現象について知見を深めることができます。

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者

[amazonjs asin=”415050251X” locale=”JP” title=”火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)”]

火星の人類学者とは、つまり脳障害を持った方々を理解しようと努める著者のことを指します(これは少し失礼なタイトルかもしれません)。著者の姿勢は一貫して、彼らの独特な世界を理解しようと努めており、そこには愛を感じます。脳に障害を負うとはどのようなことなのか、私たちの「当たり前」は実は当たり前ではないのかもしれない、そんな思いにさせられる一冊です。

錯覚の科学

[amazonjs asin=”4167901765″ locale=”JP” title=”錯覚の科学 (文春文庫)”]

ヒトはよく錯覚をします。幻覚を見ることもあれば、有りもしない体験を事実のように捉えてしまうこともあります。それは個人の欠点なのでしょうか。著者は脳は構造として「錯覚をする性質」を持っていると述べます。認識の能力の不確かさこそが、脳の特徴であるとの新しい認識を与えられる一冊です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です