目的
細胞は生物の基本単位であり、生命活動の最小単位である。細胞内の構造物をしっかりと把握しておくことが、それからの生物の学びに重要であると考えられる。
「ここが特徴だ」ということを、こちらが提示するのではなく、子どもたち自らが発見していくため、ワークショップを行う。お互いが協力し合える授業の雰囲気作りとしても有効である。
準備
細胞構造を簡単に描いた図(動物細胞[真核細胞]、植物細胞[真核細胞]、原核細胞)。ウィルスの構造を簡単に描いた図。
発題
細胞は大きく2種類に分類されること(真核細胞、原核細胞)、真核細胞はさらに2種類に分類されること(動物細胞、植物細胞)、ウィルスは細胞でないことを示す。それぞれの構造はどのようになっているのだろうか。
展開
それぞれの構造を簡略化したイラストを半分の生徒に配布する。
二人一組になり、そのうちの1人のみがイラストを見ることができる。
イラストを見ることができる子どもが、もう1人に言葉で説明し、配布したイラストと同じものを描いてもらう。その際に、描く係の子どもは質問してはいけない。説明する子どもは、描いている様子を見ながら説明して良いものとする。
共有
よく描けているグループの説明の仕方を発表してもらう。また、それぞれのグループで、異なる説明の仕方があった場合、それを述べてもらう。
次のイラストのポイント(細胞の特徴)を、引き出す。
- 核膜は二重膜である。
- 核膜には穴(核孔)が開いている。
- 核膜と粗面小胞体と滑面小胞体は繋がっている。
- 粗面小胞体表面にはリボソームが付着している。
- ミトコンドリアは内膜と外膜の二重膜である。内部にはDNAが含まれる。
- 葉緑体は内膜と外膜の二重膜である。内部にはDNAが含まれる。
- 細胞骨格には3つの種類があり、それぞれ分布する場所が異なる。
また、それぞれの機能について簡潔に伝え、構造と機能の大まかなイメージを構築する。