真っ黒の花は存在しない
花の色素には「黒色」が存在しないため黒い花はありません。
花が持っている色素はアントシアン、カロテン、フラボノイドですが、アントシアニンは紫、カロテンは黄色or橙色、フラボノイドは薄い黄色をしています。この3つの色素が混ざりあって花の色は構成されているため、いくら混ぜても黒色にはならず、黒い花は生まれようがないのです。ちなみに、クロユリやある種のチューリップは黒く見えますが、紫色の色素が濃く集まっただけです。つまり、「濃い紫色の花」ということができます。
黒色の色素が存在しないのは、虫には黒色が見えず、受粉を運んでもらう虫にアピールできないことが理由でないかと考えられます。