最長でも50~80年しか生きられない
ツルは千年カメは万年とはよく言われることです。ですが、実際にはそんな生きることはできず、飼育下において50~80年ほどではないかと言われています。野生では30年が限界です。確実な記録としては日本の動物園では50年飼育したものがあります。
どうしてツルは千年と言われるの?
ツルが長生きという情報は中国から日本に入ってきました。中国で書かれた『相鶴経』には、ツルは1600年たって初めて卵を産むということが書かれています。ツルはその気高さから、中国では特別な存在であり、詩や文学において君子などを表す表現としても使われました。そのような鶴に対する羨望の思いが、「寿命が長い」という考えへと発展していったと考えられます。
古典においては、特別な位置にある人物や動物の寿命が長く設定されているということはよくあることです。ユダヤ教の聖典「聖書」においても、ノアの洪水で有名なノアは500歳まで生きたと記されています。
ツルってどんな生き物?
ツルは非常に大きな鳥で、サイズは90 cmほどの種もいれば、最大176 cmになる種もいます。ツルの羽は生息地によって異なり、広大で開放的な湿地に生息する種は、羽毛がより白くなる傾向があります。一方、森林に済むツルは灰色です。
鶴は鳴き声を生み出す長いコイル状の気管を持っており、鳴き声を増幅し数キロ先まで届かせることができます。
ヒマラヤをも超える飛行能力の持ち主
長距離移動をする渡り鳥として有名であり、餌場を求めて過酷な環境も飛行します。ツルの一部はヒマラヤをも超えてしまいます。