ツバには一定の殺菌作用がある
昔から傷口にツバをつけて殺菌するという風習があります。実際、この行為には一定の効果があります。それは、唾液に含まれるペルリゾチームと呼ばれる酵素が殺菌作用を持っているためです。リゾチームとは、真正細菌の細胞壁を構成する多糖類を加水分解する酵素です。また、ツバには抗体などのタンパク質も含まれており、殺菌作用という面で一定の効果はあると言えます。
一方、ツバにはもちろん細菌や微生物も含まれており、衛生状態としてはあまり良いとは言いません。可能ならばアルコール等で消毒した方がよっぽど良いです。
唾液には様々な役割がある
唾液は口の中を清潔に保ち、咀嚼を滑らかにし、また消化酵素によって食べ物の分解を助けるなどの働きを持ちます。唾液量が少なるなると、細菌が増えて口臭が目立ったり、上手く咀嚼できなかったりと様々な不都合が生じます。
ツバはどこから出る?
ツバには消化を助ける様々な酵素などが含まれており、3つの唾液腺から分泌されています。それらは耳下腺、舌下腺、顎下腺です。3つも唾液の分泌腺を持っているのは哺乳類のみです。