トルコに発生した海の鼻水
「海の鼻水(Sea snot)」とは植物プランクトンが作り出す粘液のことです。
初めて発見されたのは1729年であり、漁師たちにとって迷惑な存在として認知されてきました。最近は各地で大規模な「海の鼻水」が出現。特にトルコではこの6か月かけて急速に増加し、今では海全体を覆うほどに(2021年6月)。
この海の鼻水は植物プランクトンによって生成された粘液です。植物プランクトンは窒素やリンなどの栄養素がたくさん含まれている海水では、爆発的に増加することがあります。この海域は2000万人近くが排出する排水が流れこんでいます。
植物プランクトンが過剰に増えすぎると、過剰な密度が植物プランクトンにとってもストレスとなり、粘液のような物質を放出します。この粘液は海面を覆います。
この粘液自体は無害で、タンパク質、炭水化物、脂肪が組み合わさっただけの物質です。しかし、この栄養過多な物資によって、他の細菌などが増殖する可能性が大いにあり、病原菌・ウィルスの温床となると指摘されています。また、この粘液が広がれば海中に光が入らなくなり海底の生物は大打撃を受けます。
今回の大量発生の引き金となったのは温暖化のようで、植物プランクトンは気温が高い時に成長するので、爆発的な増加を引き起こしたんだそうです。
予想以上に鼻水だった…。
お風呂で鼻水でるとこんな感じになるよね。