肥満細胞は免疫(アレルギー反応)、脂肪細胞は脂肪蓄積
どちらも言葉のイメージ的に似ていますが、役割は全く異なります。肥満細胞は免疫に関係する細胞で、脂肪細胞は脂肪を蓄える細胞です。
肥満細胞とは
肥満細胞は、肥満細胞とは哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在する造血幹細胞由来の細胞です。肥満細胞という名前ですが肥満とは関係が無く、膨れた様が肥満を想起させることから名付けられました。
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花粉症の人は、肥満細胞の表面にはIgEと呼ばれるタンパク質が露出しています。このIgEに花粉が結合すると、ヒスタミンを周囲に放出します。このヒスタミンによって、周囲の血管が拡張したり、鼻粘膜から鼻水が出たりなどの、アレルギー症状がでます。
脂肪細胞とは
一方、脂肪細胞は名前の通り脂肪を蓄える細胞です。脂肪細胞の中には脂肪が充満しています。体の中には一定数の肥満細胞が存在しており、その脂肪の含蓄量によって肥満か痩せているかが決定します。
しかし、最近の研究では幼少期の脂肪の摂取量によって脂肪細胞の数が決定することもわかっています。幼少期に脂肪の摂取量が多いと、脂肪細胞の数も増加し、肥満になりやすく(脂肪を蓄えやすく)なります。
脂肪細胞はレプチンと呼ばれるホルモンを産生する役割を持っており、脂肪の蓄えが増えるとレプチンを放出し、視床下部に働きかけて食欲を抑制します。しかし、肥満状態が続くとレプチンの感受性も弱くなり、ストッパーが効かなくなります。
まとめ
肥満に関わるのは脂肪細胞です。名前の通り、脂肪を蓄え、食欲も制御する働きを持ちます。肥満細胞はその姿から名付けられただけで、免疫に関わる細胞です。