赤血球はヘモグロビンが入った袋
赤血球は直系が7.5μmの凹みが特徴の細胞です。中身にはヘモグロビンが詰まっており、核を始めとする構造物は一切存在しません。ミトコンドリアも存在しませんが、解糖系の酵素は存在するため、ATPを合成することはできます。
下は血管と赤血球の断面図です。赤血球の中身は均一に見えますが、殆どがヘモグロビンです。
ヘモグロビンとは
赤血球はヘモグロビンを含み、ヘモグロビンのヘムにある鉄イオンが酸素と結びつき、酸素が少ない場所では酸素を放出します。また、酸素が多く、二酸化炭素が少ない場所では酸素と結びつく働きを持っています。
Hb(ヘモグロビン)+O2 → HbO2(酸素ヘモグロビン)
![](https://i2.wp.com/manabu-biology.com/wp-content/uploads/2017/06/%E3%83%98%E3%83%A2%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%B3.gif?zoom=0.8999999761581421&resize=552%2C552)
© 日本蛋白質構造データバンク (PDBj) licensed under CC 表示 4.0 国際
赤血球は細胞?
核も細胞小器官も殆どない赤血球ですが、元々は細胞であるため、赤血球も普通は細胞として扱われます。しかし、その実体はヘモグロビンがたくさん詰まった袋です。
ヒトにおける赤血球の総数は25兆個~30兆個と言われます。細胞の数が多くなることで、結果的に全体の外界と接する表面積も増え、効率よくガス交換を行うことができます。